液体クロマトグラフィー/
質量分析法の基本

液体クロマトグラフィー/質量分析法（LC/MS）の用途

世界中の分析者が LC/MS を使用して、食品や水の安全性を確保し、生命を救う医薬品を開発して、環境を保護し、公衆衛生を守っています。しかし、これは LC/MS の活用事例の一例にすぎません。LC/MS とその動作方法について詳細に知ることにより、この優れた技術でより多くの種類の分析に適用することができます。

LC/MS は、低い極性の低分子から極性の高い高生体分子まで、さまざまな液体のサンプルを測定することができ、幅広い用途で適用することができます。高い質量検出感度により、多くのサンプルは希釈して注入するだけで測定が可能です。さらに、多くのラボはすでに LC を導入しており、インテリジェントなハードウェアと直感的なソフトウェアにより、質量分析計を導入することは容易になっています。

医薬品

製薬会社は何十年もの間、LC で分析を行なっていましたが、現在ではLC/MS を使用して、より複雑なサンプルを高感度で測定しています。医薬品分析のアプリケーションは、創薬、不純物分析、API 品質管理、PK/PD 研究など多岐にわたります。

バイオ医薬品

エレクトロスプレーイオン化（ESI）を搭載した LC/MS は、タンパク質、モノクローナル抗体（mAb）、オリゴヌクレオチドなどの高分子に最適で、生体分子の分析において主に用いられています。優れたソフトウェアにより、多価イオンを含む MS スペクトルからサンプルをデコンボリュートすることができます。

食品

食品の残留農薬の分析、ラベル表示の正確性の確認、真正性のプロファイリングにおいて品質と安全性を確保することが、ますます困難になっています。LC/MS は、ハイスループットの受託試験ラボから、最新の食品分析の課題に取り組む研究ラボまで、世界中の食品分析ラボで使用されています。

環境分析

空気、水、土壌中の汚染物質をモニタリングし、これらの化学物質が人間や動物の健康にどのように影響するのかについて理解することは、きわめて重要ですが困難です。トリプル四重極 LC/MS は、厳格な規制ガイドラインが求める微量濃度の汚染物質の測定に必要な高い感度と直線性を実現しています。LC/Q-TOFは、潜在的に懸念される新規汚染物質の検出ができます。

オミクス

生体中の分子の特性解析、同定、定量により、これらの分子が細胞、組織、または生物においてどのように機能し、どのような動態を経るのかに関する情報が得られます。こういった固有の化学フィンガープリントを体系的に研究することが、複数のレベルで発生する複雑な細胞プロセスの理解と解明につながります。

ターゲットメタボロミクス、リピドミクス、プロテオミクスでも、診断、予後予測、治療モニタリングの改善のために新しいバイオマーカーを探す場合でも、LC/MS は重要な役割を果たします。

臨床研究

臨床研究は、現実世界の健康問題に安全で効果的な答えを導き出す過程において、重要な役割を果たします。革新的な LC/MS の技術により、ワークフローを効率化し、再現性の高い結果を保証することにより、お客様の取り組みを支援します。

大麻検査

カンナビス（大麻）の製造や試験のいずれにおいても、高品質の製品を提供し、サンプル量を増やし、新たな規制に対応するという課題があります。LC/MS は、このような目標を達成するのに役に立ちます。

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本製品は一般的な実験用途での使用を想定しており、医薬品医療機器等法に基づく登録を行っておりません。