世界では、パンデミックによる労働市場の混乱によって経済は打撃を受けましたが、最初に回復しつつあるのは中国であると見られています。2~3 月には中国のほぼすべての都市で生産活動が厳しく制限され、製造サイクル全体が大幅に停滞しました。
4~5 月には業務が徐々に再開されましたが、多くの中国企業は、失われた時間を取り戻すという大きな課題に直面していました。多くの企業が、期日を守らないと契約違反、およびその後の補償請求につながりかねない、履行すべき契約を抱えていました。検査業界では、このことがキャッシュフローの問題として表面化し、生産能力が低下するケースも出てきました。
課題と機会
事業は再開されたものの、企業は厳しい規則に従う必要がありました。例えば従業員のマスク着用、追加の消毒手順、ソーシャルディスタンスの順守などで、企業にとっては過度な費用と時間がかかるものでした。同時に、緊急を要する試験の需要も増加しました。検査会社は COVID-19 を含む幅広いニーズ、および食品、環境、製造の品質管理の需要に対応するため、生産能力を早急に強化する必要がありました。さらに、ワクチン開発の研究用機器という新しい需要もありました。
このような状況下では能力、スピード、精度の向上が急務でしたが、アジレントはこれらのニーズにすぐに対応する準備が整っていました。
ご利用ください:Agilent 機器レンタルサービス
アジレントは 2019 年初めに、独自のビジネスニーズに応えるための代替策として、中国で分析機器のレンタルサービスを開始しました。このサービスによって、多くの中国企業が、今年急増した試験および研究分野の需要への対応に必要な技術を利用できるようになりました。
河北省のある大手ラボでは、国家的試験プロジェクトを受注しました。このプロジェクトは試験要件が多く、納期が厳しいものでした。同社が 4 月にプロジェクトを開始したときには、すぐに使用できる必要な機器を入手しなければという強いプレッシャーにさらされていました。そこでアジレントファイナンシャルソリューションのスペシャリストと現地のサービスマネージャが同社の事業責任者と面会し、彼らのニーズを把握し要件を評価したうえで、ニーズに即したオプションを提示しました。アジレントはすぐに 16 のシステムを手配して設置し、コンピュータワークステーションと OpenLab CDS ソフトウェアも用意して稼働できる環境を整えました。
上図:機器の到着を待つ空のラボ
Agilent CrossLab による支援
Agilent CrossLab チームはその専門知識を活かし、ラボがプロジェクトのニーズを十分に満たせるようにサポートしました。契約の締結後、中国のサービスセンターからただちに機器が配送され、1 週間以内にすべての機器の設置が完了しました。Agilent University のエキスパートが、機器の使用に関する新人のトレーニングを担当し、アプリケーションスペシャリストがアプリケーションの開発と実行に関するガイダンスを提供しました。レンタル期間中は専任の CrossLab エンジニアが現場に常駐し、メンテナンスを実施し機器が最適な状態で稼働できるようにしました。初回レンタル期間終了後、クライアントは新たに機器を 2 台追加し契約を更新しました。
上図:機器が設置され、トレーニングが開始されています。
アジレントファイナンシャルソリューション
AFS の Director である Grant Konecny は次のように述べています。「当社はアジレントファイナンシャルソリューションプログラム(AFS)をグローバルに展開し、購入以外の方法でもアジレントの技術をご利用いただけるようなオプションをご用意しています。また世界中に AFS スペシャリストを配置しています。またメンテナンス、アプリケーション、トレーニング、消耗品、コンサルティングサポートなどの柔軟なソリューションをご提供して、お客様が目的を達成できるようにサポートしています。」アジレントのお客様は、さまざまな支払いプラン、リース、サブスクリプション、レンタルなどを検討できます。利用できるサービスは地域により異なります。現在のところ、レンタルプログラムを利用できるのは中国だけですが、米国を含む他の市場でも本プログラムの導入準備を進めています。
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