ICP-MS
高マトリックスサンプルで正確な結果を得るには
高マトリックスサンプルによる信号ドリフトとプラズマサプレッションにより、結果の精度が低下し、再分析が必要となる場合があります。7850 の超高マトリックス導入システムでは、アルゴンガスによりサンプルエアロゾルを希釈します。マトリックスレベルが最大 25 % TDS のサンプルを、時間がかかりエラーが起こりやすい手作業による希釈なしで測定できます。7850 のヘリウムコリジョンセルとハーフマス補正により、多原子干渉と二価イオン干渉が自動的に除去されます。これらの機能によってメソッド開発が簡素化され、再測定を招く一般的な原因を解消できます。lntelliQuant によるサンプルの詳細分析
未知のサンプルマトリックスは、予想外の問題の原因となる場合があります。サンプルの内容物を知ることで、問題の発生やコストのかかるサンプルの再測定を回避できます。lntelliQuant ソフトウェア機能では、全質量スペクトルを使用して、各サンプルの組成を完全にプロファイリングします。結果がヒートマップとして表示されるため、予想外の元素や異常に濃度が高い元素、およびサンプル前処理のミスをすぐに特定できます。この情報は、希釈係数やキャリブレーション範囲の確認、および内部標準元素に対するマトリックス効果の特定に役立ちます。適切なタイミングで正しいメンテナンス
メンテナンスが不十分だと、性能が低下する場合や、予定外のダウンタイムが発生して貴重な時間を浪費してしまう場合があります。またメンテナンス頻度が高すぎるのも時間の浪費や消耗品コストの増大につながるだけで、実質的なメリットはありません。アーリーメンテナンスフィードバックでは、センサとカウンタにより、機器の使用状況に基づいてメンテナンスが必要なタイミングを決定します。アラートは赤、黄、緑で色分けされているため、必要なタイミングと頻度でメンテナンス作業を実施できます。ICP-MS を適切にメンテナンスすれば、性能が向上し、ラボの時間とコストを節減できます。