ニューノーマル

パンデミックの影響を受けて最近は職場で大きな変化が起こり、多くの規制対象ラボでは対応すべきメンテナンスや運転時適格性評価(OQ)の実施が滞っています。この状況に加えて、作業をサポートするオンサイトスタッフが削減される可能性もあるため、できる限り生産性と効率を高められる方法が求められています。今こそコンプライアンスプロトコルを見直し、改善する良い機会と捉えることができるでしょう。

適格性評価サービスを向上させるデジタル機能

現在、製薬ラボの多くはまだ紙ベースのプロトコルを利用しており、この場合、電子プロトコルよりも一般的に実施に時間がかかり、スタッフ間のやり取りが増え、ミスが生じる可能性が高まります。アジレントの Automated Compliance Engine(ACE)は自動化・電子化されており、適格性評価をより迅速に、完全にペーパーレスで実施することができます。

Agilent CrossLab のコンプライアンスの専門家である Paul Smith は次のように述べています。「ACE はプロセスを合理化するデジタルソリューションです。効率化によって大きな利点が得られます。Agilent CrossLab チームは通常、ACE を使うことでほとんどのシステムにおいて点検サービスと OQ を 1 日足らずで実施することができます」

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リソースに制限がある現在の環境では、ACE の利点がより大きくなります。コンプライアンス文書を電子的にレビューおよび承認することで効率化が進むだけでなく、こうした文書を電子的に保存し、適切に追跡および保護することが可能になります。

プロトコルの統一でスピードと効率がアップ

ラボ全体で機器の OQ プロトコルを統一すれば、効率性と分析の完全性が高まります。アジレント製品であるかどうかにかかわらず、文書の形式がすべて同じになるので文書の承認が早く簡単になります。「6 ~ 8 社のサプライヤがそれぞれ異なる文書を使用している場合、管理とレビューに余計な時間がかかります」と Paul Smith は言います。「責任の異なる新しいスタッフが加わると混乱が増すため、コンプライアンスプログラムにおいてプロトコルの統一と文書の一貫性が極めて重要になってきます。」

ACE は現在、すべてのアジレント製ハードウェア製品、および Waters、Thermo、Bruker、AB Sciex などのさまざまな他社製ラボ機器に対応しています。

サポートへのアクセスを拡大:ソフトウェアのバリデーション

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オンサイトのリソースが逼迫しているため、コンピュータシステムバリデーション業務をサポートする Agilent CrossLab の専門家によるサービスをご利用になるラボが増えています。Agilent CrossLab を利用してコンピュータシステムバリデーションを策定することで、バリデーションに要する合計時間が通常 50 % 短縮されます。要件の収集、プロトコルの開発、レビュー、承認など、大部分の事前作業はリモートで行いますが、最終的にテストスクリプトはオンサイトで実行します。

リモートによるソフトウェアの展開および適格性評価:大きなメリット

ネットワーク接続されたラボ(クライアントサーバー型のクロマトグラフィーデータシステム(CDS)を導入しているラボ)の大きな利点の 1 つは、リモートでの作業やシステム展開が可能なことです。OpenLab CDS に移行すれば、こうした利点をご活用いただけます。

OpenLab で運用しているラボに対しては、Agilent CrossLab のエンジニアがソフトウェアをリモートインストールし、該当するソフトウェア適格性評価を実施することができます。

アジレントのラボインフォマティクスのサービスサポート担当シニアディレクターである John Catlin は次のように述べています。「このようなリモートサービスは米国と欧州で広くご利用いただいています。しかも、安全なインターネット接続があれば、世界中のどこからでも実施可能です。リモートによるサポートだけでなく、リモートでラボのシステムを拡張、アップグレード、展開することもできます。ほぼすべてのことがリモートで可能です。オンサイトで行う必要のない場合は、是非リモートソリューションをご利用ください。」

重要なことは、リモートサポートでラボのコストを削減できるという点です。「かつてはリモートサービスに強い抵抗をお持ちだったお客様も、今ではリモートアクセスの多大なる恩恵を実感されているようです」と John は言います。

「オンサイトで追加料金が発生する場合は、リモートで導入することが今やスタンダードとなっています。出張費や移動時間に対する費用が発生しないので、リモートによる展開とサポートによってコストを大幅に削減することができます。こうして節約した分はラボにとってより価値の高いものやサービスに当てることができるのです。」

Agilent CrossLab のコンプライアンスの専門家にご連絡ください。詳細については、https://www.agilent.com/en/service/laboratory-services/compliance-services をご覧ください。

お使いのクロマトグラフィーデータシステムにおけるクライアントサーバーシステムの設定については、OpenLab のwebpage をご覧ください。