1 回の分析で分離能が向上

多次元クロマトグラフィーは、ハートカットまたは二次元ガスクロマトグラフィー(GC × GC)で異なる固定相の 2 本目のカラムを追加することで、GC の分離能を向上させます。複雑なサンプルには、多くの場合に共溶出する化合物が含まれているため、異なる固定相のカラムで選択性を追加することにより、2 回目の注入を行うことなく、重なり合うピークの分離が可能になります。これにより、精度、サンプルの特性解析、スループットが向上します。


Deans スイッチによるオーブン内ハートカットでシンプルな多次元 GC を実現

ハートカットでは、クロマトグラフィー分析中に、一次元目カラムからの溶出物を異なる固定相の二次元目カラムに流します。一次元目カラムのピークの分析対象物と共溶出不純物は、二次元目カラムで完全に分離されます。この手法により、複雑な混合物中の微量成分を測定できます。また、同じ機器を用いた同一の分析で、2 本の異なるカラムを用いるため、GC の分離能が向上します。



精度と再現性の高いキャピラリ・フロー・テクノロジーによる GC × GC

包括的二次元クロマトグラフィーでは 2 つの異なるカラム固定相を用いて非常に複雑な混合物を分離できます。二次元目カラムを追加することにより、分離能とピークキャパシティが向上します。GC × GC リバースフローモジュレータにより溶出物の小さいフラクションを連続して採取し、フラクションを二次元目カラムに流します。一次元目で各ピークの一部のカットを採取することにより、冷却ガスや複雑なハードウェアを使用せずに包括的な二次元分離を実現できます。



キャピラリ・フロー・テクノロジー(CFT)

キャピラリ・フロー・テクノロジーにおけるアジレントのリーダーシップにより、多次元クロマトグラフィーのほか、以下のような時間短縮に役立つ技術の使用が可能になりました。




多次元クロマトグラフィーアプリケーション

ASTM D8396 による航空タービン燃料の分析

従来および合成航空タービン燃料の分子グループタイプ分析を GCxGC で実現できます。

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NB/SH/T 6078 によるジェット燃料のグループタイプ分析

8890 GC と GCxGC 用リバースフローモジュレータを用いたジェット燃料のグループタイプ分析のメソッドを紹介します。

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ディーゼルおよび残渣燃料油中の硫黄化合物

FID、FPD Plus、Deans スイッチを搭載した 8890 GC は、炭化水素の分布と硫黄含有成分を分析します。

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2 次元 GC/MS による燃料マーカー分析

ディーゼル燃料中の新製品の燃料マーカーを、キャピラリ・フロー・テクノロジー Deans スイッチと水素キャリアガスを用いて 2D-GC/MS で分析します。

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