MSの基礎 - 2. 操作

  

2-1.スキャンモー ドとSIMモード


四重極型アナライザは、全イオン検出(スキャン)モードまたは選択イオン検出(SIM)モードで操作すること ができます。

SIMモードでは、任意の特定の質量電荷比(m/z)を持つイオンだけが通過するようにアナライザを設定します。最大の感度 が得られるこの方法は、主に定量のアプリケーションに用いられます。また、検出すべきイオンがあらかじめ分かっている場合に用いられ ます。

スキャンモードでは、ある範囲の質量が連続的に通過するようにアナライザを設定します。この場合、スキャン中に特定のイオ ン以外のイオンの大部分が四重極ロッドに衝突することから、感度は低くなります。このモードは、解析またはライブラリ検索用にスペク トルを採取する際に用いられます。

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2-2.同定

サンプルに複数の成分が含まれる場合には、一般 にクロマトグラフィ的手法を用いて各成分を(同時に)分離します。

各成分が質量分析計に入ると、その分子がイオン化し、アナライザ を通過したのちに検出され、その成分固有の質量スペクトルが得られます。

得られた個々のスペクトルを用いて、各成分を同定します 。

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2-3.定量

定量的な情報もは、質量スペクトルの情報から得ることができます。一般には、定量はクロマトグラム上のピーク面積(または高さ)に基づいて行なわれます。

まず、1種類(または複数 )の既知量の物質(標準物質)を分析します。次に、未知量のサンプルを分析します。これらの結果を比較して、未知の各成分の量を計算 します。

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2-4.アプリケーション
質量スペクトルデータは、以下にエクスポートすることができます:

  • スプレッドシート
  • データベース
  • 他の形式のレポート
  • 他のデータシステム


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