VacIon Plus 800 ポンプ

イオンポンプとコントローラ

VacIon Plus 800 ポンプ

VacIon Plus 800 L/s ポンプは、卓越した排気速度を実現し、大型システムに適しています。超高真空/極高真空が不可欠な場合に使用され、粒子加速器や大型干渉計に最適なポンプです。

800 L/s イオンポンプには StarCell エレメントが搭載されています。このエレメントは大量の希ガスや水素を処理し、メタン、アルゴン、ヘリウムの排気速度と排気容量は最高レベルです。CFF フランジを 8 インチおよび 10 インチ から選択でき、追加のサイドポートもご利用いただけます。

お見積りはこちらお問合せはこちら

特長

  • StarCell エレメントを搭載し、さまざまなガスに対して最高レベルの排気速度を実現
  • ConFlat 8 インチまたは 10 インチ非回転式フランジ、追加の ConFlat ポート、選択可能なフィードスルー(Fischer、King、DESY、Varian、Safeconn)付きダブルエンドポートおよびサイドポートを異なる方向に搭載
  • 可動部品がなく、動作時に振動が発生しないため、高感度アプリケーションに最適
  • 低漏れ電流により安定した真空圧値を提供
  • 低磁場のためシステムへの干渉が最小限
  • 400 ℃未満での真空処理と真空下でのピンチオフにより、設置前に清浄性と真空の完全性を確保
  • ニーズに合わせてさまざまな高電圧フィードスルー、本体形状、追加ポート、ポンプセル構成でカスタマイズ可能、また光学シールドバッフル、外部ヒーター、および磁気シールド付きも提供

ページTOP

仕様

  • エレメントタイプ
    • StarCell
    フィードスルースタイル
    • Fischer
    ヒーター出力
    • 800 W
    ヒーター電圧
    • 100~120/200~240 V
    吸気口フランジ
    • 8 インチ CFF(NW 150)
    • 10 インチ CFF(NW 200)
    最高ベーキング温度
    • 350 °C
    最大始動圧力
    • ≤ 5 x 10-2 mbar
    動作寿命
    • 80,000 時間
    到達圧力
    • < 1 x 10-11 mbar
    重量(ポンプのみ)
    • 198 kg
    • 437 ポンド

ページTOP

機能および原理

  • ダイオードエレメントの技術

    ダイオードポンプは、正電荷を持つアノードリングエレメントと負電荷を持つチタン(Ti)カソードで構成されます。これらのアノードとカソードが磁場に浸漬されることで、電子が周囲の気体分子に衝突してプラズマになり、ポジティブイオンが発生します。軽イオン(H2/He)はカソードに向かって加速して Ti 層をとおり抜ける一方、重イオンはカソードに衝突してアノードリングの内側に Ti を弾き飛ばします。H2、N2、O などのゲッタリング可能なガスは Ti と反応して捕獲されます。これらのスパッタリング効果とゲッタリング効果が同時に起こることで、ダイオードイオンポンプの排気効果がもたらされます。

    ビデオを見る

  • StarCell エレメントの技術

    希ガス(アルゴン)はカソードで捕捉できないため、排気時にアノードの方向に反射させる必要があります。これらの原子を反射させる方法には、より重いカソード材料(チタン)を使用するか、異なる形状(トライオード)を使用するかの 2 つがあります。StarCell イオンポンプは、改良型のカソード形状をベースにアジレント(旧 Varian)が開発したものです。カソードの形状を星形にすることで、希ガスが高エネルギーの中性分子として反射する可能性が高まり、チタンカソードにより、XHV 範囲では残留ガスとみなされる H2 の高い排気速度が確保されます。

  • SEM アノードの設計

    ポンプで発生するイオン電流は真空度に比例し、多くのアプリケーションでは、イオンポンプを走査電子顕微鏡(SEM)の場合と同様に真空ゲージとして使用できます。漏れ電流はイオン電流と重なるため、最小限に維持する必要があります。アジレントでは、空いている空間、鋭いエッジ、および金属ウィスカを低減することで漏れ電流を抑えるアノード設計の特許を取得しました。これらの予防措置が漏れ電流をきわめて低く保ち、望ましい圧力測定値を実現するうえで役立っています。

ページTOP