UV-Vis 分光光度計を使用したタンパク質、オリゴ、mAb、およびその他の生体分子分析の手引き

核酸やタンパク質などの生体分子は、研究や治療によく使用されます。創薬や診断検査キット(PCR やマイクロアレイベースのアッセイなど)では、オリゴヌクレオチドの使用例が増えています。多くの場合、開発が迅速で、ウイルスの遺伝子配列に対する特異性により、ワクチン開発に特に有用です。タンパク質治療薬は、免疫応答に影響を与えるモノクローナル抗体、または細胞プロセスで触媒として作用する酵素の場合があります。

生体分子の機能を理解するために、分析と特性解析に多くの手法が用いられます。UV-Vis 分光光度計は生体分子研究において確立されたメソッドであり、Agilent Cary 60 UV-Vis および Cary 3500 UV-Vis 分光光度計には、生体分子のワークフローを加速する多くの機能と利点があります。生体分子に関する UV-Vis ガイドをご覧ください。UV-Vis 技術とアプリケーションについてご質問があれば、当社の分光分析の専門家にお問い合わせください。

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より高速な熱安定性分析

熱安定性はタンパク質と核酸にとって非常に重要です。温度が上昇すると、核酸内の二本鎖ヌクレオチドが一本鎖に変性します。これが起こる温度はヌクレオチドの組成とシーケンスによって異なります。UV-Vis 分光光度計では、温度変化に伴う吸光度を、管理された条件下で測定できます。オリゴヌクレオチドの同一性を確認し、タンパク質と核酸の相互作用を解析し、熱安定性オリゴヌクレオチドをスクリーニングするために、熱融解データを使用できます。

最良の結果を得るために、核酸およびその他の治療用生体分子に関する 熱融解分析のガイドをご覧ください。このガイドには、オリゴヌクレオチドベースの医薬品に関する Vetter Pharma のケーススタディと、タンパク質の熱安定性に関するラトローブ大学のケーススタディが掲載されています。Vetter Pharma の話は、ポッドキャストで聞くこともできます。
 



濃度と純度の微量測定

TrayCell 2.0 マイクロボリュームセルを使用すれば、DNA、RNA、タンパク質の貴重な微量サンプルの濃度と純度を希釈せずに測定できます。TrayCell 2.0 は、Cary 60 UV-Visおよび Cary 3500 UV-Vis 分光光度計の両方と互換性があります。次のアプリケーションノートでは、ウシ血清アルブミン(BSA)とニシン精子 DNA サンプルを用いて、Cary 60 UV-Vis 分光光度計と TrayCell 2.0 の測光性能を評価しています。アプリケーションノートをダウンロードして全文をご覧ください。



機器をサンプルのもとへ

UV-Vis 測定用の光ファイバーは、無菌状態を維持する必要がある場合、または放射線や危険物質によりサンプルを直接取り扱うことができない場合に有用です。光ファイバーが搭載された Cary 60 UV-Vis は、反応プロセスを直接モニタリングしたり、このアプリケーションノートにあるような低温または高温の測定にも使用することもできます。



簡単なタンパク質凝集体の測定

UV-Vis 分光光度計は、タンパク質が吸収しない 350 nm 付近の散乱光を測定するだけで、タンパク質凝集体の分析に使用できます。これは、モノクローナル抗体(mAb)の機能と安定性が構造に関連しているため、mAb などのタンパク質治療薬にとって特に重要です。Cary 60 UV-Vis は、この研究分野におけるシンプルかつ高速な分析ソリューションであり、液体クロマトグラフィーと組み合わせると特に適しています。



複数の温度で反応速度を同時測定

反応速度と反応進行は、UV-Vis 吸光度の経時的な変化を測定することで解析できます。Cary 3500 UV-Vis およびマルチゾーンソフトウェアアドオンを使用すると、複数のサンプルと複数の温度を同時に測定することもできます。このアプリケーションノートでは、抗体薬物複合体(ADC)の特性解析を 4 つの温度で並行して行い、薬剤/抗体比(DAR)の変化を迅速に特定する方法を示します。



正確な温度制御

温度制御は生体分子の分析にとって極めて重要です。定値温度制御と時間の経過に伴う温度変更制御の 2 つがあります。Cary 3500 UV-Vis は、一体型の空冷ペルチェ素子とキュベット内プローブによるサンプル温度制御を備えた最先端の技術を採用しています。この技術は非常にロバストで正確であるため、次のケーススタディで説明されているように QC 環境に導入できます。




生体分子計測を支える UV-Vis 技術

UV-Vis および蛍光用キセノンフラッシュランプ

アジレントは 35 年以上にわたり、UV-Vis および蛍光用のキセノンフラッシュランプ技術のパイオニアであり続けています。キセノンランプはデータを取得する時にのみサンプルに照射されるため、敏感なサンプルを光による劣化から保護し、消費電力を削減します。アジレントは、新規導入の Cary 60 UV-Vis、Cary 3500 UV-Vis、および Cary Eclipse 蛍光分光光度計に対して 10 年間のランプ交換保証を付けています。

高性能キセノンフラッシュランプ

リモート UV-Vis 測定用光ファイバー

Cary 60 UV-Vis は、光ファイバーを使用したリモート測定に最適な機器です。ビームが高度に集束されるため、UV-Vis 光を光ファイバーに効率的にカップリングできます。また室内光耐性により、サンプルをシールドする必要なくサンプルコンパートメントの外で測定を実行できます。

光ファイバーについて

マルチセルおよびマルチゾーンの UV-Vis 機能

マルチセルアクセサリは長年 UV-Vis 装置で使用されてきましたが、実験の設定が非常に複雑になる場合があります。配管、ウォーターバス、ケーブルのために、UV-Vis 装置はカスタマイズに時間がかかり、故障につながることもあります。Cary 3500 マルチセル UV-Vis およびマルチセルアクセサリを備えた Cary 60 UV-Vis を使用すれば、マルチセル測定が簡単になります。

マルチセル UV-Vis について

次世代 UV-Vis ソフトウェア

Cary UV ワークステーションには、波長の読み取り、スキャン、濃度、反応速度、および温度測定のための効率的なメソッドが搭載されています。このプラットフォームは、Agilent OpenLab ソフトウェアスイートと互換性があり、FDA 21 CFR Part 11、EU Annex 11、およびその他の国の同様の規制に準拠する必要があるラボでデータを確実に取得・保存するための技術的管理を行うことができます。

Cary UV ワークステーションについて

UV-Vis アプリケーションリソース

UV-Vis アプリケーションノートライブラリ

アジレントのアプリケーションノート、技術概要、入門書、ケーススタディのライブラリで、UV-Vis 分光光度計についての知識を深めることができます。

アプリケーションノートを閲覧する

UV-Vis ウェビナーとオンラインワークショップ

ライブおよびオンデマンドの UV-Vis 分光光度計ウェビナー、バーチャルワークショップ、および業界の専門家やアジレントの講演者によるソフトウェアブートキャンプ。

UV-Vis ウェビナーを視聴する

Cary 分光光度計のユーザーとつながる

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