3)監査証跡のレビュー
OpenLab では、監査証跡を作成するだけでなく、そのレビューも簡単なものになっています。誰が入力したのか、誰が作成したのか、誰が電子記録を修正したのかなどが自動的に時間とともに記録されます。監査証跡には、ユーザー名、変更した日時、変更前と変更後の内容が理由とともに保存されます。これにより、メソッドのバージョン、装置、生データの場所、測定時に使用したPCなど全ての情報をすばやく追跡してレビューすることができます。
また、アジレントにしかない機能として、監査証跡の確認と文書化は電子記録の一部として行います。つまり、記録のレビューと監査証跡のレビューを同時に行うことができます。監査のカテゴリー、例えばデータの再解析、ピーク積分、全文検索などの項目をフィルターにかけて、必要な監査証跡を見つけ出すのに便利です。
4)電子署名
電子署名を行うと、レビューと承認のスピードを速めたり、ユーザーが適切な決まりごとに従って署名していることを保証したり、紙の消費と印刷紙の管理を削減したりすることができます。
電子署名を行うと、関連する記録に永久的にリンクされます。
署名者のフルネーム、日時、署名した理由などが表示されます。
署名した記録が表示されたり印刷されたりするときには常にこの署名が表示されます。
5)レポート作成機能 – インテリジェントレポート
OpenLab に標準搭載されているレポート作成機能とカスタム計算機能により、重要なデータを安全にシステム内に保存させることができます。この機能があることで、エクセルにデータを移して、エクセルで計算をさせて、エクセルでレポートを作成する手間が省けるだけでなく、データを移すことによるミスをなくすことができます。同時に、手作業によるデータ入力やレポート作成のミスも減らすことができます。
OpenLab には、カスタム計算機能が標準で搭載されているので、これまでエクセルで行っていた統計計算などの作業を行う必要がなくなります。レポートの作成も、パワーポイントのスライドを作るような感覚で行えるので、非常に簡単です。カスタム計算機能は、RSD、平均、最大、最小などのサマリ計算を行うことができます。条件フォーマットを適用すれば、スペック外データのフラグ化がすばやく行えます。この条件フォーマットを使用することで、例えばアイテムをロックして計算式を編集できないように保護するとか、合否判定をさせるとか、プラグインを利用してレポート作成の柔軟性を上げるとか、エクセルで行っていたことと同じことができます。
得られた情報をいかに見せるかという点において、レポート作成の柔軟性というのはとても大事なものになります。OpenLab でレポート作成をすれば、標準搭載のレポートテンプレートを使用することも、それを基にしてカスタマイズしたテンプレートを使用することもできます。柔軟性が高くなれば、必要な情報だけを表示させることも可能になるので、操作時間の短縮や印刷紙の節約にもなります。
データインテグリティが確保できたら
データインテグリティが確保できれば、データの不正、改ざんなどがなくなり、製品や企業に対する信頼性が高まります。具体的には、アクセス権限が厳重になるので、意図しないユーザーによるデータの操作を防ぐことができます。他にも、誰が、いつ、何を行ったのかが全て記録されるので、仕事の効率が上がります。
データインテグリティを確保するためには様々な決まり事を決めたり、データを完全に保存するために機能やシステムを構築しなければならないので非常に大変ですが、ただ確保できれば、製品や企業にとってはブランド力が上がり、また消費者にとっては安心して製品を使用できるというメリットが生まれます。
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