重要ポイント
- ラボの効率化に伴い、持続可能性も向上 – ラボの最適化が不可欠
- ラボのリーダーは効率と持続可能性の両方の向上を希望
- 専門家のガイダンスとデータインテリジェンスにより、両方の目標を達成可能
平均的なラボの単位面積当たりの消費電力は、多くの病院や商業ビルを上回っています。ラボのエネルギー使用を 30 % 削減することは、高速道路から 1 年あたり 130 万台の自動車を減らすことに等しいと EPA は見積もっています。しかし、多くの場合、ラボの最適化は最優先事項になっていません。1, 2, 3
組織全体の運用から日々の業務まで、効率と生産性の向上に対する要求とサステナビリティ(持続可能性)を最大化する要求の両方にラボは対応しなければなりません。ラボの最適化は進むべき道筋です。新しいデータインテリジェンス技術と、優れた業界分析ガイダンスを組み合わせることで、機器利用状況と持続可能性を向上させ、デジタルラボの時代におけるラボ運用の高度化を実現できます。
ラボのマネジメントには持続可能性と最適化が求められています
持続可能性と最適化をまとめて検討する根拠となっているのは、ラボの効率に伴い、持続可能性も向上するという点です。ラボマネージャの多くは、持続可能性と最適化の両方のニーズを意識しています。ラボマネージャを対象としたグローバルな調査では、持続可能性の目標達成への強い意欲と、日々の業務における持続可能性への意識が明らかとなっています。
ラボマネージャの意見:
より高度な資産管理、デジタル分析、専門家のガイダンス
ラボ最適化による改善は大きなチャンスです。平均的に、ラボの機器は全時間のうち 35 % しか稼働しておらず、機器群の利用状況を確認するためにデータインテリジェンスを導入しているラボは 4 % に留まっています。6
このような隔たりを効果的に解消するには、ラボ全体の最適化と効率を確保するための包括的な方法が必要となります。より高度な資産管理、データ解析、専門家のガイダンスを組み合わせることにより、ラボの資産とその使用状況の可視化が可能になります。資産の有効活用をすすめることにより、ラボの二酸化炭素排出量が削減され、本来の業務を効率よく行うことができます。運用効率と生産性を上げることは、ラボ持続可能性にプラスの影響を与えます。分析効率の向上によるエネルギー消費の削減は、特に環境保護に寄与します。
My Green Lab の最高経営責任者である James Connelly は、以上のポイントに同意して次のように述べています。「ラボにおいて、設備は総消費電力のかなりの部分を占めており、高エネルギー消費の原因となります。資産運用管理などのソリューションによるラボ設備の最適化は、総エネルギー消費を大幅に低減し、ラボ持続可能性を実現するための大きなステップとなることでしょう」
データインテリジェンスと専門家のガイダンス
リアルタイムセンシング技術と相互接続を備えたデータインテリジェンスシステムは、ラボの業務の可視性を高め、意思決定を促進します。機器利用状況を明確に把握することで、持続可能性を向上させつつ、同時にラボの業務の効率と生産性を新たなレベルに引き上げる、情報に基づく意思決定が可能になります。機器利用状況を評価することにより、機器数の適正化とテクノロジーリフレッシュの機会がもたらされ、スループットの向上、電力消費の削減、占有スペースの縮小、使用頻度の低い機器や余剰機器の再配置を実現できます。
ラボ機器の状態と活用状況に関するリアルタイムのデジタルデータと専門家による解析を組み合わせることで、重要なラボ資産とラボ機能のパフォーマンスプロファイルが提供されます。その結果、ラボマネージャは、事後対応型の、時間のかかるラボ運用レビューから脱却し、ラボのパフォーマンスに積極的に対応し、より効率的で目的に適った戦略的なラボ運用に向けた情報を取得できます。ラボパフォーマンスの視点から資産を管理することにより、変化するビジネス状況に対して事前に調整を図り、組織的にラボ運用を拡大することが可能となり、開発のすべての段階を通じて最適なパフォーマンスが確保されます。
データインテリジェンスは、ラボ設備を最も適した方法で更新する方法を判断し、変化する状況への的確な対応を支援します。また、データは、ラボ運用の高度化を成功させるための専門家のガイダンスにも欠かすことができません。例えば、ラボ全体での資産モニタリングにより、継続的に設備の使用状況を把握できます。その結果、最大限の活用が確保されるとともに、資産をより詳細に理解し、管理することが可能になります。機器利用状況データを総合的に解釈し、専門家ガイダンスでラボ運用を支援します。機器の稼動状況を慎重に分析することで、データに基づく判断が可能となり、機器の規模の適正化と科学的資産のバランスに対する知見が得られます。
資産モニタリングでさらに環境に配慮
ラボ最適化のプロセスでは、機器のサービス履歴、保証サポート終了の時期、利用状況データを組み合わせて機器の状態を評価します。機器の稼動状況と状態を把握することにより、最適な配置とワークフロー構成を判断できます。
一元運用戦略により、ラボマネージャは資産構成と機器の状態を深く理解し、データに基づく判断とラボ運用最適化のための手段を獲得できます。その結果として、ラボ全体での効率が改善されることにより、エネルギーとリソースを削減しつつ、これまで以上に科学に関する業務に専念でき、ラボそのものの生産性だけでなく、ラボの続可能性も向上します。科学の発展と環境保護のどちらにとっても有益なのです。