フーリエ変換赤外分光光度計（FTIR）は高性能な分析機器として広く利用されており、固体、液体、気体サンプルの組成に関する詳細な情報をもたらす FTIR 分析に用いられます。ここでは、FTIR 分光分析の主なアプリケーションの概要と分野別のアプリケーションノートへのリンクをご紹介します。FTIR の基礎については、FTIR 分光分析法に関する FAQ をご覧ください。
FTIR により、各国の薬局方の規定に従って医薬品、受け入れ原材料、包装材を同定し、API 濃度に関する定量情報を得ることができます。
FTIR 試験なら、ラボでも現場でも押収ドラッグや潜在的な有害物質をすばやく仮同定することが可能です。
アプリケーションノート：押収ドラッグサンプル中のコカイン同定用自動化 FTIR スクリーニングメソッド
FTIR 分析では、カンナビノイドの有効性を数秒で非破壊的に測定できるため、生産ワークフローの時間を短縮できます。
アプリケーションノート：FTIR 分光分析によるカンナビノイドの迅速かつリアルタイムの有効性測定
表面修飾および表面機能化、反応キネティックス、熱効果、添加物レベルのモニタリング、コモノマー含有量、分岐、立体規則性の研究にも FTIR は有用です。
アプリケーション集：FTIR 分光光度計によるポリマー分析
学術機関の教育ラボでは、FTIR は基本的な分光分析手法です。研究ラボにおいては、化学反応の解明や新しい物質の特性解析に利用されています。
アプリケーションノート：学術機関の教育ラボにおいて有機合成をサポートする Agilent Cary 630 FTIR 分光光度計
FTIR を利用すれば、最も重要な 4 つの生体分子を分析することが可能です。代表的なアプリケーションには結合試験、タンパク質の二次構造分析、生体分子の正規化があります。
アプリケーションノート：FTIR および安定同位体法を用いた母乳栄養児における母乳摂取量の評価
FTIR により、受け入れ原材料の純度、および仕様を満たしていることを確認できます。溶媒や界面活性剤などの特殊化学品および精密化学製品の真正性を確かめることもできます。
アプリケーションノート：FTIR による液体サンプル測定の改善：DialPath および ATR-FTIR
FTIR を活用すれば、石油、潤滑油、石油製品、バイオディーゼルを短時間で簡単に検査できます。採掘現場で地質サンプルや粉じんを分析することも可能です。
技術仕様：バイオディーゼルの測定：Agilent Cary 630 FTIR を用いた ASTM 7371 および EN 14078 メソッド
水路、土壌、空気、食品を汚染するプラスチック廃棄物や廃油などの物質を FTIR で分析すれば、環境保護につながります。
アプリケーションノート：ASTM 7678-11 に基づいた FTIR 分光法による水中のエコフレンドリー油分分析
Cary 630 FTIR 分光光度計は各国の薬局方で定められた性能仕様を維持しながら、サンプル前処理を最小限に抑えつつ数秒で定性情報と定量情報を提供します。このウェビナーでは Cary 630 FTIR システム、アプリケーション、ヒントとコツについて、以下の観点からご紹介します。
航空機のように非常に大きなサンプルや、芸術品などの極めて繊細なサンプルは、簡単には移動させることができません。環境サンプルや法医学サンプルなどは、その場で分析しなければならないこともあります。つまり、サンプルを FTIR 機器のある場所まで持ち込めない場合は、逆に機器をサンプルの場所まで運ぶ必要があるのです。
このビデオでは、ロンドンの The Courtauld Institute of Art の講師である Dr. Giovanni Verri が、ハンドヘルド FTIR による美術品と歴史的遺物の分析について説明します。このハンドヘルド機器によって、どのように保存方法に変革が起こり、保存が必要な時期や場所について保存管理者が判断できるようになったのかご覧ください。
手指除菌剤とマスクの供給と検査に対する需要の高まりを受けて、世界中の規制機関は安全性を確保するためのメソッドを開発しました。Agilent Cary 630 FTIR、4500 シリーズポータブル FTIR、8700 LDIR ケミカルイメージングシステムを取り上げたリソースおよびメソッドガイドでは、以下の項目について説明しています。
Agilent 8700 Laser Direct Infrared（LDIR）ケミカルイメージングシステムなら、シンプルで高度に自動化された手法により、表面にある成分の高精細イメージを取得し、より多くのサンプルをより詳しく、しかもわずか数分で分析できます。
医薬品錠剤に含まれる成分の表面分布の特性解析および環境サンプルや飲料水に含まれるマイクロプラスチックのケミカルイメージングの自動化ワークフローについては、LDIR ウェビナーをご覧ください。
