新しいアプリケーションノートでは、Agilent Cary 630 FTIR 分光光度計用のアジレント独自の DialPath アタッチメントによって、従来の取り外し可能な液体フローセルが不要になり、液体サンプルの FTIR 透過分析を簡単に行うことが示されています。
FTIR による 液体サンプル分析は、医薬品業界をはじめとする多数の業界で、最終製品の品質管理において重要な役割を果たしています。従来の液体用の FTIR 透過分析では、取り外し可能なフローセルや、透過アタッチメントに取り付けられたフローセルを使用する必要があります。フローセルの使用には複数の問題があり、複雑でミスが生じやすく、多くの時間を要します。このようなセルの設計は、組み立てた後に再現性良く光路を保つことが容易ではありません。
また、セルの封止が不十分で、サンプル損失や気泡が発生し、測定の妨げとなる場合もあります。粘度の高い液体は多くの場合、セルから取り除くのが困難であるため、洗浄プロトコルに時間がかかる可能性があります。
新しいアプリケーションノートでは、DialPath アタッチメントを装着した Cary 630 FTIR 分光光度計を用いて、米国薬局方(USP)に従って市販の消泡剤中のシメチコンを定量しました。比較のために、透過型サンプルコンパートメント内で取り外し可能なセルを使用する従来の FTIR も使用してデータを取得しました。DialPath アタッチメントを装着した Cary 630 FTIR の性能を、正確度、精度、直線性、および濃度範囲の観点からも評価しました。DialPath で得られたデータは、従来のセルで得られた結果と同等か、より優れていました。DialPath を使用することで、従来の液体セルを使用した場合と比べて、時間とコストが大幅に削減されました。
Agilent DialPath アタッチメントを液体サンプルとポリマーフィルムに使用する方法の詳細については、新しい DialPath アタッチメント技術概要をダウンロードしてご覧ください。