全世界の規制当局がデータインテグリティを重視していることから、製薬企業はラボ運用のデータインテグリティの改善を優先的に進めています。しかし、米国薬局方 (USP) の分析機器適格性評価 (AIQ) に関する新しい総則 については、どう解釈して遵守すればよいか多くの企業は把握できていません 。
規制対象ラボは規制当局による監査時に、運転時適格性評価 (OQ) 結果について説明し、その正当性を立証できなければなりません。ところが、OQ プロトコルの内容や形式、科学的試験の根拠は OEM によって異なるため、OQ を各 OEM に任せているラボは、そのすべてを適切に管理・理解し、十分な説明と立証を行うことが求められます。この作業には特殊な知識が必要になり、時間もかかります。そして何より、データインテグリティを重視する規制当局の一貫した姿勢を背景に、ラボのリスクを高めることにもなります。
多くの企業では、すべての機器を網羅する適格性評価プロトコルの適用に向けて、効率的かつ効果的に連携し、信頼できるコンプライアンスパートナーとの提携が進められています。このパートナーシップによって、多様な OEM アプローチの統一化、ダウンタイムサイクルの短縮、貴重な人的資源や時間の節約、監査リスクの低減といった成果が得られます。
このケーススタディでは、アジレントをパートナーとして選んだある家族経営の製薬会社が、すべての機器の適格性評価試験をいかに管理し、ラボのスタッフが分析、プロジェクトの遂行、および顧客満足度の向上に専念できるようになったのかがご覧いただけます。