ネブライザの正しい使い方

次の推奨事項により、ネブライザの詰まりを最小限に抑え、できる限り長く使用できるようになります。
     
注意: フッ酸 (HF) はガラスまたは石英製サンプル導入部品では使用しないでください。HF の使用は少量であっても (また短時間であっても)、製品に重大な損傷を与える可能性があります。
     
注意: 過剰な力を加えるとネブライザが破損することがあります。ネブライザの取り扱いや取り付けの際は十分にご注意ください。ネブライザ先端が損傷しないように保護する必要があります。

・汚染による詰まりを最小限に抑えるため、サンプルコンテナには常にカバーをしてください
・詰まりを起こす可能性のある大きめの微粒子を分離するため、必要に応じて溶液をフィルタまたは遠心分離してください
・サンプル間および分析後に、定期的に清浄な洗浄液ですすぐと、ネブライザ内に被覆層が形成されにくくなります。
・先端に破損や削れのあるネブライザは交換する必要があります。
・ガラス製サイクロニックスプレーチャンバ内に、霧またはエアロゾルの形成を目で確認できる場合は、ネブライザが問題なく機能しています。 
 霧を目で確認できない場合、または霧の発生が不安定すぎる場合は、ネブライザが部分的または全体的に詰まっている可能性が考えられます。
・ネブライザの詰まりは、ネブライザ全体に洗浄液をポンプ注入することで解消する場合があります。それでも詰まりが解消しないときは、
 ネブライザのバックフラッシュをお試しください。

同軸ネブライザの洗浄
     
注意: ガラス同軸または OneNeb ネブライザの洗浄時に、超音波洗浄器にかけたりワイヤを使用したりしないでください。

・適切な洗浄液 (例: メタノールまたは 2.5 % 洗浄液) でバックフラッシュしてください。シリンジと柔らかいプラスチックチューブを使用するのが最適です。



・ネブライザチップがシリンジの固いプラスチックチップに接触するだけの長さが、プラスチックチューブにあることを確認してください。
・シリンジを使用できない場合にネブライザをバックフラッシュするには、ペリスタルティックポンプチューブを使用して、あるいは陰圧吸引器を用いて
 サンプル注入口から吸引し、ネブライザチップ全体に洗浄液を逆流でポンプ注入します。あるいは、専用ネブライザクリーニングツール (p/n G3266-80020) を
 使用します。

注意: シリンジプランジャに圧力を加えるときは、過度な力を加えないでください。
・詰まりが続く場合は、ネブライザを濃縮ニトリル酸に一晩浸してください。ピペットを使って、ネブライザキャピラリ内に気泡が入り込まないようにしてください。
 脱イオン水で洗い流してください。

OneNeb ネブライザの洗浄

・同軸ネブライザの洗浄の推奨事項に従ってください。シリンジ、ポンプチューブ、または陰圧吸引器をガス入力ポートに接続して、洗浄液をネブライザチップに
 引き込みます。その他の推奨事項については、ベストプラクティスとメンテナンスガイドを参照してください。: 5991-3665JAJP

V groove ネブライザの洗浄

・適切な洗浄液 (例: メタノールまたは 2.5 % 洗浄液) でバックフラッシュしてください。必ずシリンジを使用してネブライザ全体に洗浄液を逆方向に引き込むか、
 あるいはペリスタルティックポンプチューブを使用するか陰圧吸引器を用いてサンプル注入口から吸引して、ネブライザチップ全体に洗浄液を逆流でポンプ注入
 してください。
・詰まりを解消するため、必要に応じて V 溝ネブライザを超音波洗浄内で数分間、超音波洗浄にかけてください。
・詰まりが解消されないときは、付属のクリーニングワイヤでガスオリフィスをそっと洗浄してください。 

注意: V 溝ネブライザの詰まりを解消するために他のワイヤ等のツールを使用しないでください。他のツールを使用すると、ガスオリフィスが拡大しネブライザが損傷する可能性が高くなります。

・ユニットをしっかり洗浄して詰まりの原因を取り除いてください。

ネブライザおよびサンプル導入システムのメンテナンスやクリーニングについての詳しいビデオ資料もございますので、ご覧ください。