米国 FDA が定める連邦規則 (CFR) 第 21 条項第 11 章 (21 CFR Part 11) と、それに相当する欧州連合の Eudralex 第4 章附属書 11 (Annex 11) では、規制対象の製薬会社で電子記録および電子署名を使用する際の要件を規定しています。
21 CFR Part 11 が 1997 年に制定されから 10 年以上経過していますが、近年 FDA 当局査察によるデータ完全性に対する指摘が増えています。さらにヨーロッパでは、英国 MHRA がデータ完全性のガイドラインを発表し、データ完全性に対する取り組みがグローバルな規制対応の要件として改めて注目されています。
これらのガイドラインでは、規制対象の電子記録について、ALCOA の原則 ( 責任の所在、判読できること、同時であること、原本であること、正確であること ) を確保し、その完全性を維持することを求めています。
アジレント・テクノロジーは、これら医薬電子記録規制のソリューションとしての分析ラボ/ データシステムを世界中のユーザーに提供しています。
OpenLAB CDS 2 は、LC、GC のコントロールはもちろん、シングル四重極 LC/MS および GC/MS のコントロールと、データの取り込みや解析も行う、ワークステーション仕様からネットワーク構成にも対応した新しいクロマトグラフィーデータシステムです。
OpenLAB CDS 2 は、データ完全性対応を標準機能として提供します。
ワークステーション型の場合は、LC と GC の場合は最大で 4 台、LC/MS と GC/MS の場合は 1 台接続でき、これらを組み合わせた接続も可能になっています。クライアント/ サーバー型の場合は、200 台以上の装置を接続することができます。
LC、GC からシングル四重極 LC/MS と GC/MS 、および他社製のクロマトグラフを対象とする、拡張性あるデータシステムとして、OpenLAB CDS 2 は最適なソリューションです。
OpenLAB Data Store サーバーシステムは、既存のラボの OpenLAB CDS ChemStation または OpenLAB CDS EZChrom の結果を Data Store サーバーデータベースに集中管理し、データの完全性を確保することができるクロマトデータ管理サーバーシステムです。分析装置のコントロールやデータの解析は、既存の OpenLAB CDS ChemStation または OpenLAB CDS EZChrom で行うので、CDS ソフトウェアの操作性は従来と変わることはありません。
接続可能な分析装置は、アジレント製の LC、GC、シングル四重極 LC/MS で、最大で 30 台まで接続できます。
既設の OpenLAB CDS ChemStation Workstation または OpenLAB CDS EZChrom Workstation からのアップグレード可能な、データ完全性を確保できるソリューションとなります。
Secure Workstation for OpenLAB CDS ChemStation Edition
Secure Workstation for OpenLAB CDS ChemStation Edition は、アジレントの OpenLAB CDS ChemStation と OpenLAB Data Store データベースを統合した Workstation です。OpenLAB CDS ChemStation とコントロール対象のクロマトグラフと操作性は同じでありながら、データ完全性を確保し、規制に対応することができます。
シングル四重極の LC/MS と CE/MS は 1 台まで、GC、LC、CE は最大で 2 台まで接続できます。
Secure Workstation for OpenLAB CDS ChemStation Edition は、小規模 1 台、2 台程度のクロマトグラフについての完全性対応をリーズナブルに実現します。
OpenLAB ECM は、規制要件の対応に必要なデータセキュリティおよびコンプライアンス対応機能を搭載した電子データ管理システムです。アプリケーションソフトや装置に依存せず電子ファイルデータを統合管理する OpenLAB ECM は、あらゆる電子ファイル対応でコンプライアンスを実現する唯一のソリューションです。
OpenLAB ECM では、様々な方法でマルチベンダーシステムからデータを集めることができます。OpenLAB ECM は、データ変換せずにデータを保存します。保存データのダウンロードにより、既存のシステムからデータへ再アクセスできます。
複数のメーカーの装置でラボが構成され、それらの一部またはすべてのデータ完全性を確保したい場合には最適なソリューションです。