図1 は、この SNP Rs9939609 (FTO) について同一条件下、3種の異なるリアルタイムPCRシステムで得られた結果を示します。解析は各システム付属のソフトウェアで行っています。解像度に多少の差は認められるものの、全てのシステムでこの検出困難な SNP を明確に検出することができました。
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図1.3種の異なるリアルタイム PCR システムで Brilliant HRM Master Mix を用いた SNP Rs9939609 (FTO) の HRM 解析を実施。 パネルA : Agilent社 AriaMx リアルタイム PCR システムでの SNP 検出。 パネルB : B社システムでの SNP 検出。 パネルC : C社システムでの SNP 検出。 |
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アッセイ時間のシステム間比較
図2 は Brilliant HRM Ultra-Fast Loci Master Mix を用いて同一条件で HRM 解析を行った際の各システムで要する時間の比較を示します。アクティベーションタイムは同一のマスターミックスを用いているので 3つのシステムで同じ時間が必要です。この時間差は、システム間における蛍光検出速度と温度制御速度の違いによります。
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図2. アジレント社 AriaMxリアルタイム PCR システムでは他社システムに比べて 20% の時間を削減。このグラフでは、3つのシステムでのBrilliant HRM Ultra-Fast Loci Master Mix (UFL) を用いた Class IV SNP Rs9939609 FTO の識別に必要な時間を示しています。このアッセイでは、ホットスタート、40 サイクルの増幅ステップ、および高解像度融解曲線解析を行っています。(A: AriaMx、B: 他社B、C:他社C)。 |
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凍結融解を繰り返した後の安定性
Brilliant HRM Ultra-Fast Loci Master Mix の安定性についてテストを行いました。このマスターミックス試薬は Brilliant マスターミックスシリーズを改良した製品です。このテストでは11回の凍結融解を繰り返しています。図3 と表1 には、新品のマスターミックスと 11回凍結融解を繰り返したマスターミックスで Class IV SNP の検出を検出した時の結果を示しています。融解温度 (Tm) は、凍結融解をしていない新品のマスターミックスの結果と一致しています。この結果は、他社の HRM マスターミックス試薬と異なり Brilliant HRM Master Mix は凍結融解を行っても安心してご利用いただけることを示しています。
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図3.Brilliant HRM Ultra-Fast Loci Master Mix は 11回の凍結融解を繰り返しても新品同様、安心してご利用いただけることを示しています。 |
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表1.11回の凍結融解後の安定性 |
Well Type |
Target |
△R Last |
Cq (△R) |
Tm Product 1 (A) |
△Cq Range (+/- 1Cq) |
Tm (A-B) (Between 0.1-0.16) |
Homozygous Allele A |
Control |
7217.87 |
20.97 |
78.83 |
0.03 |
0.11 |
Homozygous Allele A |
11 F/T |
7242.77 |
20.81 |
78.83 |
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0.13 |
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保存期間
Brilliant HRM Master Mix の保存安定性についても同様にテストしています。4℃ 保存で 4か月、-20℃ 保存で 12か月保存後も新品と同様のパフォーマンスを示すことを確認しています。
凍結融解を繰り返した後も安定していますので、Brilliant HRM Master Mix をお好みのバッチサイズに小分けして保存しておくことが可能です。お得なバルクで購入しても小分けして保存し、安心してご利用いただけます。
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