PLOT (多孔質層オープンチューブラ) カラムは、無機ガス分野のあらゆる分析において、パックドカラムに代わって用いられています。現在では、さまざまな相が提供されているため、短時間かつ高効率の分離が実現できるようになっています。
しかし、PLOT カラム技術には、粒子の流出をはじめとして、克服すべきいくつかの問題がありました。こうした問題は、データ品質の低下や切替バルブのつまりなどによるダウンタイム増加の原因となります。また、システム表面が粒子により傷つけられ、ロータリーバルブが故障することもあります。
これまでは、こうした問題を解消するために、幅広いパーティクルトラップ装置が用いられてきました。通常、そうした装置を PLOT カラムと接続する際には、「プレスフィット式」または低デットボリューム型の金属コネクタが用いられますが、いずれの場合でもリークが生じる可能性があります。
アジレントは先ごろ、両端に一体型パーティクルトラップを設置した PLOT カラムを業界で初めて発売しました。この一体型トラップにより、リークの原因が排除され、機器稼働時間が劇的に向上します。
以下の分析例では、複数の Agilent J&W PLOT パーティクルトラップ (PT) カラムを検証していますが、粒子流出に伴うスパイクは観察されていません。これらのカラムを、トラップのない標準的な PLOT カラム、ユーザー取り付けのトラップを備えた PLOT カラム、プレスフィット接続トラップを備えた PLOT カラムと比較しました。
パーティクルトラップのない CP-Molsieve 5Å では、検出器シグナルにスパイクが見られます。
Agilent J&W CP-Molsieve 5Å PT カラムと TCD を用いた標準的な Molsieve キャピラリカラムの無機ガス混合物分析の比較。 両端の一体型パーティクルトラップにより、スパイクが排除されています (青のトレース)。
その他のアプリケーション資料
- 5991-2205EN(英語) : Coal-to-Chemical Process Gas Analysis
- 5991-3108EN(英語) : Analysis of Sulfur Compounds in Petroleum Fraction by Agilent J&W DB-Sulfur SCD Column
- 5991-1549EN(英語) : Oxygenates in Mixes C4 Hydrocarbon Streams by GC/FID and GC/MSD
- 5991-1398EN(英語) : Agilent J&W PLOT Columns with Integrated Particle Traps Improve Laboratory Productivity
- 5991-2975JAJP(日本語) : PLOT PT GC カラムと一体型パーティクルトラップによる、粒子の流出を防止する気体分析
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