アジレントは、低級炭化水素/無機ガス分析分野 (PLOT カラム) や硫黄分析のカラム技術の改良に取り組んできました。こうした取り組みのうち、 石油化学業界に大きな利点をもたらすのが、Agilent J&W PLOT PT GC カラムと Agilent J&W DB-Sulfur SCD カラムです。
パーティクルトラップ機能を内蔵する新しい PLOT カラム
多孔質層オープンチューブラ (PLOT) カラムは、優れた保持特性を持つことから、石油化学業界で広く用いられています。しかし、多くの PLOT カラムでは、固定相の層が不安定であるため、粒子の流出が生じやすいという傾向があります。粒子が流出すると、シグナルのスパイクが生じ、正確なピーク同定や化合物定量の妨げとなります。また、カラム切り替えバルブやキャピラリ・フロー・テクノロジー(CFT)デバイスといった、重要な GC システムコンポーネントの故障の原因にもなります。
Agilent J&W PLOT PT GC カラムでは、カラムの両端にパーティクルトラップが組み込まれています。フューズドシリカチューブと一体化しているため、扱いが面倒でリークの生じやすいプレスフィット式ユニオンを使ってパーティクルトラップを接続する必要がありません。PLOT 固定相粒子の流出がほぼ完全に防止されるので、分析結果の信頼性が高まり、カラムやシステムのメンテナンスに伴う機器のダウンタイムを最小限に抑えることができます。
カラムブリードの抑制により SCD シグナルの安定性が向上
厚膜ポリジメチルシロキサン (PDMS) カラムは、硫黄化合物の GC-SCD (化学発光硫黄検出器) 分析に広く用いられています。このカラムは高温条件で使用すると、カラムブリード成分が検出器に蓄積し、SCD バーナーのセラミックチューブの汚染につながることがあります。そうなると、検出器のシグナルが不安定になり、システムの感度も低下します。この状態になったときには、SCD セラミックチューブを交換する必要があります。
Agilent J&W DB-Sulfur SCD カラムは、固定相のブリードを抑え、最適なシグナル安定性が得られるように設計されています。このカラムの設計により、活性の高い硫黄化合物で優れたピーク形状が得られ、ブリードも最小限に抑えられるので、検出器の安定性が向上し、メンテナンスやダウンタイムを軽減することができます。
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