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ICP-OES 情報
(A)700 シリーズ情報
1. 700-ES シリーズにはどのような特徴がありますか?
幅広いサンプル導入オプションや、性能および迅速な測定を可能にするオプションも備えたアジレントのシステムは、現時点で最も柔軟性と性能の優れた ICP-OES システムです。
⇒詳細はこちらをご覧ください。
2. ICP-OES アクセサリ、ソフトウェアについて
アクセサリについてはこちらを参照ください。
(B)700-ES シリーズ設置環境
(C)装置の停止と起動
トラブルシュート、その他編
(A)プラズマ点灯の不具合
1. プラズマが全く点灯しない。
- トーチの汚れ、劣化の可能性があります。新しいトーチや洗浄済みのトーチにお取り替えください。
トーチに金属膜が付着すると電気的特性を持ち、ワークコイルから発生する RF 出力に影響を与えます。
- サンプル導入系に緩みや取り付け不備が無いか確認してください。
- トーチとナルゲンホース(プラズマガス)を繋ぐ GazFit コネクタ周辺を確認してください。
<<詳細資料はこちら(PDF、279KB)
- PC と装置がうまく通信できていない可能性があります。ICP Expert ソフトウェアを終了し、
装置の主電源をオフにしてください。その後装置主電源をオン、ICP Expert を起動してください。
- RF 電源のブレーカがオフになっている場合は、オンに戻してください。
<<詳細資料はこちら(PDF、231KB)
2. 「アルゴン低圧エラー」、「ガス圧が低すぎます」 のメッセージが出る。
Ar ガスボンベから装置までの状態を確認してください。
<<詳細資料はこちら (178KB)
3. 「プラズマドアが開いている。または緊急停止ボタンが押されている。」 のメッセージが出ている。
- 緊急停止ボタンが押されている場合は解除してください。
- プラズマドアのレバーを通常より奥へ押しこむことでエラーが解除される場合は、
「プラズマドア部マイクロスイッチの調整方法.pdf」をご確認ください。
<<詳細資料はこちら (645KB)
4. ラジアルトーチのプラズマ点灯時にワークコイル周辺が放電する。
- ボンネットが汚れている場合は掃除をしてください。
- ワークコイルに水滴が付着している場合は拭き取ってください。
- トーチ中間チューブの先端が誘導コイルの一番下から約 2mm の位置に調整してください。
5. 「過電流」 のメッセージが出て、プラズマが点灯直後に消える。
トーチの汚れ、劣化の可能性があります。新しいトーチや洗浄済みのトーチにお取り替えください。
6. プラズマが点灯から 5秒以内に消え、再現性がある。
プラズマの光を検知しているセンサが汚れているかもしれません。メンテナンスをお願いします。
- トーチの汚れの可能性があります。新しいトーチや洗浄済みのトーチにお取り替えください。
<<詳細資料はこちら (279KB)
7. 検量線まで正常に引けるが、サンプルを分析するとプラズマが消える。
- トーチの汚れ、劣化の可能性があります。新しいトーチや洗浄済みのトーチにお取り替えください。
- ネブライザが正常に噴霧していない可能性があります。シリンジを使用し、
ネブライザ先端のメンテナンスをお試しください。
[詳細資料はこちら(PDF、292KB)]
- 試料によってプラズマの状態は異なります。特定の試料を測定時にプラズマが若干小さくなり、
プラズマの光を検知しているセンサが反応している可能性があります。
センサのメンテナンスをお試しください。
[詳細資料はこちら(PDF、279KB)]
8. トーチの先端上部分がくぼむ、または溶けて穴があく。
- 排気ダクトの電源が入っていない。またはダクトの排気量が弱い。
- ブランク水、試料等を吸引していない。
- トーチ、ネブライザ、スプレーチャンバ、アルゴンガスホースなどの繋ぎが外れている。
または接続が緩くなり、プラズマガスに空気が混入している。
- トーチのインナーチューブが詰まっている。
- トーチとワークコイルが触れている。
- 水素化物発生装置 (VGA-77P) を使用し、RF パワーが 1.0kw に下げられていない。
9. [ステータス] 画面上で、「冷却水循環装置フローオフ」 になっている。または 「水の流れが遅すぎます」 のメッセージが出る。
ICP 本体背面のフィルタが汚れで詰まり、水の流れが悪くなっている可能性があります。
冷却水循環装置の水を抜き、フィルタを掃除してください。浴槽内を掃除頂くとより効果的です。
<<詳細資料はこちら (542KB)
10. トーチのインナーチューブに水滴が発生する。水滴がプラズマの中に飛び込んだタイミングでプラズマが消える。
- 試料の導入量が多いことが考えられます。
一般的な水溶液の分析では、ネブライザフローは0.75L/min、ポンプ回転速度は15rpmです。
- ダクトの流量(排気量)が大きいことが考えられます。
流量が大きい場合、トーチコンパートメント内の温度が下がるため、ネブライザで細かい霧となった試料が水滴に戻ります。
ダクトの排気には大きめのファンをご用意頂き、ダンパで調整することを推奨します。
アキシャル型の装置の場合、流量は10㎥/分以上です。
<<詳細資料はこちら (171KB)
(B)アルゴンガス
1. ステータス画面のアルゴンフィルタに「サービスが必要です」のメッセージが出る。
前回フィルタを交換してから、1年弱で交換推奨のメッセージが表示されます。「Agilentメンテナンス」の点検項目に、アルゴンフィルタの交換が含まれていますので、定期的な点検をお薦めします。
<<詳細資料はこちら (174KB)
(C)ソフトウェア、PC の不具合
(D)ペルチェの不具合
1. アルゴンガスパージが終了した後に、ペルチェの温度が常温 (20℃程) から下がらない。
- コンピュータと装置がうまく通信できていない可能性があります。ICP Expertソフトウェアを終了し、
装置の主電源をオフにしてください。その後装置主電源をオン、ICP Expert を起動してください。
- PC と装置本体を繋いでいる GPIB ケーブル (灰色の太いケーブル) の接触不良の可能性があります。
ICP Expert ソフトウェアを終了し、ケーブルを取り外し再度取り付けてください。マイナスドライバが必要です。
- 冷却水の流れが悪い可能性があります。冷却水の入れ替え作業、ICP 本体背面のフィルタの掃除をしてください。
<<詳細資料はこちら (542KB)
(E)感度低下
1. 急に発光強度が低くなった。
ネブライザが正常に噴霧していない可能性があります。
※ネブライザ先端部の不具合の場合、噴霧はしているように見えても、実際には強度が激減します。
シリンジを使用し、ネブライザ先端のメンテナンスを試してください。
- ネブライザのメンテナンス後も復旧しない場合は、アルゴンガスホースの接続部分を見直してください。
<<詳細資料はこちら (293KB)
2. アルゴン加湿器を取り付けている状態で、発光強度が低くなった。
アルゴン加湿器を取り付けている場合は、一度取り外した状態で強度を確認してください。
<<詳細資料はこちら (173KB)
3. ネブライザフローをレギュレータで調整するタイプの装置で、発光強度が低くなった。
マスフローコントローラが内蔵されていないガスレギュレータタイプの場合、[メソッドエディタ]の[条件]画面で
ネブライザの圧力が 200kPa と表示されていても、実際の圧力値が下がっている可能性があります。
ペリスタルティックポンプの少し上に圧力ゲージとレギュレータが付いています。200kPa 辺りを目安に、
普段の強度が得られる位置に調整してください。
4. 波長較正完了時に、「完全でない分析線があるため波長較正に失敗しました」 のメッセージが出る。
またはトーチスキャンをするときれいな山の形にならない。
上の 「感度低下」 の項目をお試しください。
改善されない場合はオプティクスの駆動部分の動きが良くない可能性があります。
その場合は駆動部の清掃、注油をお試しください。
を追加して、添付した「トーチ調整時、ピーク形状異常」ファイルにリンクしてください。
<<詳細資料はこちら (874KB)
(F)トラブルシューティングビデオ
1. ICP-OESのトラブルシュートのポイントと、ネブライザ、スプレーチャンバ、トーチのメンテナンスをビデオでご紹介します。
ビデオはこちらからご覧ください。