FAQ (ChemStore関連)

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Review Client

ChemStationまわり

管理者様向け

A

(1)Review Client 関連

1. ChemStore を使用しています。分析を実行したのですが、データの再処理を考えています。データベースからのデータ抽出方法を教えてください。

ChemStore レビュークライアントで抽出できます。抽出手順は次のとおりです。レビュークライアントを起動して、データ送信先として指定したデータベースにログインします。クエリーを実行して、データベースからデータを抽出します。その後は下記 2つの方法があります。

  1. 「Run List」 ウィンドウ (ChemStore レビュークライアントウィンドウの左側) で抽出対象のデータを選択します。
    「Run Information」 ボタンをクリックしてから、該当するダウンロードボタンをクリック します (「Run Information」 パネルの右側沿い)。
  2. バッチ処理の場合は、バッチ用の分析に印を付けて、新しいバッチを作成します。
    ChemStation に戻り、バッチをロードします。 通常の ChemStation でバッチ処理を行ってください。

2. ChemStore Review Client を起動しようとしたところ、データベースの使用準備ができないことを示すエラーが表示されました。

このエラーは、スナップショットファイルと呼ばれる、ChemStore 用の一時データを保存するために使用されるファイルの破損に関連しています。これらのファイルは \HPCHEM\CHEMSTOR\WORK フォルダに保存されています。
このエラーが表示された場合は、このフォルダ内の、拡張子が .MDB の 2つのファイル (HPCSSY00.MDB と HPCSSS00.MDB) と拡張子が .LDB のすべてのファイル名を変更します。任意のファイル名にしてかまいません。
通常どおり、レビュークライアントにログインできるようになったはずです。これにより、新しいファイルが作成されます。

注 : レビュークライアントソフトウェアにログインできるようになったら、名前を変更したファイルは削除してかまいません。
新しいものを削除しないように注意してください。

3. ChemStore Review Client でクエリーを実行すると、「Error number: 3021 Description: No current record (エラー番号 : 3021 説明 : 現レコードがありません」 というメッセージが表示されることがあります。

このエラーは、表示中のデータと ChemStore 内のスナップショットファイルの内容が異なっていることが原因です。

PC を再起動します。それ以降は、問題なくクエリーを実行できるはずです。それでも問題が解決されない場合は、
次を実施してください。

ChemStore レビュークライアントをシャットダウンして、""スナップショット"" ファイルの名前を変更してから、ChemStore レビュークライアントを再起動します。""スナップショット"" ファイルは \HPCHEM\CHEMSTOR\WORK フォルダにあります。当初は HpCsSS00.MDB および HpCsSy00.MDB というファイル名になっていますが、他の名前に変更することができます。このフォルダに、これ以外の拡張子 (.LDB)のファイルがある場合、削除してください。

4. ChemStore システムで、承認ステータスの第2 と第3 レベルを区別するクエリーを作るには、どのようにすればよいのでしょうか。

第3 レベルの承認ステータスのためのクエリーの作成はできません。
可能な対策は、一人のユーザに第2 のレベルの認証を認可することです。
それ以外のすべての認証は第1 のレベルの認証です。1人のユーザがワークフローの最終のステップとして 第2 のレベルの認証を行なう場合、第2 のレベルの認証ステータスで Run のアーカイブと削除のためのクエリーを行なうことができます。

5. オフラインケミステーション セッションを閉じたときに、データファイルがクライアントから削除されます。設定 (移行時に削除) は利用可能にしていないのにです。データはどこへいくのでしょうか。

これは ChemStore の仕様です。
これは 「Data Reload Configuration」 (<- Administrator) を On にしておくと起こります。
チェックマークを消せば、ファイルはケミステーションに残ります。

6. ChemStore レビュークライアントがエラーメッセージ 「Unknown Error (dlError Text) - Error no. : 3464 - Description : Data type mismatch in criteria expression」 を出しました。

ケミステーションをシャットダウンして、管理者としてログオンしてください。c:\hpchem\chemstor\work\hpcsss00.mdb, hpcsss00.mdb と hpcssy00.mdb を削除し、レビュークライアントを再スタートします。

7. ChemStore で、バッチをロードしようとしているときに、データ解析画面の一番下にあるエラーバーに 「Directory C:\hpchem\1\data\chemstor\12345 already exists」 というエラーがでました。

エラーメッセージで示したフォルダーはバッチランのための仮のダウンロード先です。
サブフォルダーがある場合には、ダウンロードするときに上書きせず、このエラーを出します。
解決するには : まず、ChemStation を閉じてレビュークライアントに管理者としてログオンしなければなりません。Data\ChemStor ディレクトリをさがし (通常:C:\hpchem\1\data\chemstor\)、ファイルを消して下さい。
下記 2つの場合、このディレクトリを消すことができない場合があります。

  1. バッチテーブルが開いていて、ChemStation がタスクマネージャーによってシャットダウンされる必要がある場合。
  2. バッチビューを閉じずに、メソッドと実行コントロールに切り替えた場合

A

(2)ChemStation まわり

1. ChemStore に、データと一緒にピークパフォーマンス情報 (理論段数、分離度、テーリングファクタ
など) を保存する方法を教えてください。

ChemStation リビジョン B.03.01 以上の場合
ChemStore 内に保存されるデータに ChemStation 分析のピークパフォーマンス情報を確実に含める方法は 2つあります。
1つ目は、この情報を計算するレポートスタイル (パフォーマンス、拡張パフォーマンス、またはパフォーマンス+ノイズ) を使用するという方法です。これらを使用する場合は、計算されたピークパフォーマンスデータが ChemStore に転送されます。
2つ目はカスタムフィールド設定画面 (シーケンステーブル->カスタムフィールド) の中の、"パフォーマンス"にチェックを入れます。

2. ChemStation で分析が完了すると、エラー 「Cannot find temporary method C:\HPCHEM\1\TEMP\HPCS-2-1.m (一時メソッド C:\HPCHEM\1\TEMP\HPCS-2-1.mが見つかりません)」 が表示されます。

たいていの場合、この問題は、HPCHEM フォルダ内の装置フォルダにある一時フォルダ (C:\HPCHEM\1\TEMP など) からすべてのサブフォルダをクリアすると解決されます。システムの停止や、予期せぬシャットダウン、ポストラン処理の問題が生じたときに、TEMP フォルダ内にメソッドサブフォルダが残される場合があるためです。場合によっては、ユーザーの不注意でこのサブフォルダにメソッドが保存されることもあります。解決策は以下のとおりです。

ChemStation ソフトウェアを終了します (オンラインセッションとオフラインセッションの両方)。システムの C:\HPCHEM\X\TEMP (「X」 は問題の装置の装置番号) フォルダ内から、.LOG と .001、.002 などのファイルを除くすべてのファイルとフォルダを削除します。拡張子 「.M」 のあるフォルダを削除することが特に重要です。

コンピュータを再起動します。通常のメソッドフォルダ (\HPCHEM\X\METHOD など) からメソッドをロードして、操作を再開します。

関連エラー 「Cannot create temporary method C:\HPCHEM\1\TEMP\HPCS-2-1.M (一時メソッド C:\HPCHEM\1\TEMP\HPCS-2-1.M を作成できません)」 は、メソッドフォルダが別の場所にあり、それが問題になっている可能性があります。このメッセージが表示された場合は、上記の手順を実施しても問題は解決されません。別のフォルダ (C:\HPCHEM\1\DATA\CHEMSTORE) にサブフォルダがないか確認してください。サブフォルダがないのが正常です。ある場合は、削除してください。データベースへの転送に失敗したときに転送されなかったデータについては、エラーの修正後に、再処理、またはそのまま再転送できます。

3. なぜ、データ解析画面で見られるはずの、新しいナビゲーションテーブルを見ることができないのでしょうか。使用しているケミステーションは rev. B.02.01、ChemStore は rev. B.03.03 です。

ケミステーション ナビゲーションテーブルはこのバージョンのケムストアがインストールされていると、ナビゲーションテーブルは動作しません。正常な仕様です。

4. ChemStore データベースから ChemStation へシーケンスをリロードした後、ChemStation Rev.B.02.01 で、シーケンスを再解析することができません。

シーケンス分析が終わっていない場合、ChemStore データベースに収納されている、ケミステーション Rev.B.02.01 シーケンスは、まだシーケンス分析とマークされています。
シーケンス分析 (シーケンステンプレート) は、再解析とマークされるまで、再解析されません。シーケンスマークはシーケンス分析が終了するまで変わりません。
シーケンス分析が終わった後、シーケンスコンテナのダウンロードは繰り返されます。

5. Autostart マクロのエラー HPDBQS00.EXE 'Abnormal Program Termination' が発生しました。ケミステーションは実行できますが、ChemStore のすべてのメニューアイテムはグレーになっていて利用できません。データレビュークライアントと Admin Client は問題なく実行しています。

PC に他のソフトウェアをインストールされたとき発生します。つまり HPDBQS00.EXE (MFC42.DLL、MSVCRT.DLL、KERNEL32.DLL、および USER32.DLL) で使用されている NT サポート DLL ファイルの 1つが入れ替えられることがあります。サポートしている DLL ファイル (HPDBQT00.DLL および上に列記した DLL ファイル) を一つずつ、正常であることがわかっている PC からコピーして、その後ログインしてみてください。

6. ケミステーションをスタートしたとき、エラー 「Autostart Macro Failed」、「Incompatible version of C:\HPCHEM\1\ChemStor.REG」 が出ました。レビュークライアントは問題なく開けられましたが、ケミステーションが開きません。どうやって直せばよいのでしょうか。

ケミステーションによって使用されている ChemStore のレジストリーファイルが破損しているものと思われます。クライアントの管理者としてログオンする必要があります。CHEMSTOR.REG を CHEMSTOR.BAK に名前を変えてから、ケミステーションをスタートしてください。使用しているデータベースとスタディを選んで、それからケミステーションをとじてください。新しい HEMSTOR.REGga が作成されます。

7. LC ChemStation が一番目のランの最後でエラーメッセージ 「error #17923」 - 「Parameter 3: A value is outside the legal range」 あるいは 「 A value is outside the legal range」 を出して停止します。

レポートセクションの Add Summed Peaks Table を、必要なキャリブレーションテーブルに情報を入力しないで、チェックしたためです。実行が完了した後、データをプロセスしているときに、ケミステーションは合計されたピークの表をさがし、エラーを出してシーケンスを中断します。

  1. 合計されたピークのからのチェックを外す。
  2. 新しいメソッド (Def_LC.m) を作る。

で、解決できます。

8. スナップショットファイルは ChemStore のどこにあるのでしょうか。見つけることができません。

ChemStore の古い rev では、スナップショットファイル (Snapshot.d のことではない) は C:\HPCHEM\CHEMSTOR\WORK にあります。ChemStore の最近の rev では、スナップショットファイルは \Document and settings\username\application data\ChemStore\work にあります。
注意:ディレクトリを開くためには、クライアントの管理者である必要があります。

9. ケミステーションにログオンするとき、Database が空欄でログオンできません。

OS へのログオンを administrator 権限でログオンし直してください。
ケミステーション起動後 Databse が表示されていることを確認し、一度ログオンしてください。
(OS の Administrator 権限がない場合は、社内のシステムご担当者様にお尋ねください。)
再度 OS からログオンし直せば、Database の名前は表示されます。

10. ケミステーション B.04.02 で、「イージーシーケンス」 が表示されません。

ケムストアをインストールすると 「イージーシーケンス」 は表示されません。

11. ケミステーションが正しく起動しなくなってしまいました。どうすれば良いですか?

ケミステーションのインストールフォルダ (C:\HPCHEM または C:\Chem32) の下の、ご使用の機器番号の数字のついたフォルダ (1, 2, 3, 4) に存在する、.reg という拡張子のついたファイル (CONFIG.REG など) を別の場所に移動させてから、ケミステーションを起動してみてください。
それでも解決しない場合は、弊社コールセンターまでお問い合わせください。

A

(3)Query 関連

1. データベースでのデータ検索時に、「Error Number 3012 Description : DLCount already exists. (エラー番号 3012:DL カウントがすでに存在します)」 というエラーが表示されます。

ChemStore が使用する 「スナップショット」 データベースファイルを削除すれば解決できます。削除するファイルは 「HpCsSS00.MDB」 と 「HpCsSy00.MDB」 で、「c:\Documents and Settings\\Application data\ChemStore\Work」 フォルダ内にあります (リビジョン B.02.02 以前では 「\HPCHEM\ChemStor\Work」 内)。ChemStore レビュークライアントを実行している場合は、終了してから、これらのファイルを削除するか、名前を変更します。

2. スタディのクエリーを実行しているときに、ChemStore Rev. B.03.xx でエラー 「Buffer overflow」 が出ます。

複数のパラメータを用いて Query を実行したとき、2000Run 以上選択されると、この Warning がだされます。「Buffer overflow」 は 1つの Query実行して、32767Run 以上選択されても発生します。このようなことが発生しないように、Query は絞って実行すべきです。

3. 古い ChemStore の rev を使用していて、レビュークライアントでクエリーを行なっているときに、エラー 「Error 3012 - Object 'DLCount' already exists」 が出ました。

  1. クエリーを実行して数多く (2000 より多い) 選択されると、システムは以下のエラーを出します。
    17-Sep-201X 10:40:35 -- HpDnld (1000)
    Context:Unkown Error (dlErrorText)
    Error:3146
    Source Stack:
    DAO.Database
    modDownLoad.dlStartDownLoad
    Description:ODBC--call failed.
  2. スナップショット MDB ファイルを破損し、普通サイズ (2000 より小さい) のクエリーに対して下記のエラーを出したものと思われます。
    17-Sep-201X 10:49:39 -- HpDnld (628)
    Context:Unkown Error (dlErrorText)
    Error:3012
    Source Stack:
    DAO.QueryDefs
    modDownLoad.dlStartDownLoad
    Description:Object 'DLCount' already exists.

【解決策】 クライアントに管理者としてログオンする必要があります。スナップショットファイル HPDBSS00.MDB を見つけて、削除してください。

4. 同じ操作をしているにもかかわらず、残っているリビジョンの数がデータによって異なるのですが?

ChemStation Plus システムは、解析結果に変更が無い場合、再度積分を行ってもデータを新たに転送しません。そのことから、解析結果によっては、このような現象が発生いたします。(この動作は仕様です。弊社ソフトウェア OQ/PV においても本動作を確認しています。)

A

(4)Admin Client 関連

1. ChemStore レビュークライアントと ChemStation は ChemStore サーバーに接続できるのですが、Admin Clinet は接続できません。

サーバーの Archive Server Service が 「non-listening」 状態にあることが最もよくある原因です。これは、次の手順で Archive Server Service を再起動すると解決されます。ChemStore サーバーに管理者としてログインします。
次の Service を確認します。

  1. 「HP ChemStore C/S Archive Server」
    Service が実行中であることを確認します。
  2. HP ChemStore C/S Archive Server Service をハイライト表示して、
    「Stop」 ボタンをクリックします。約 5分間待機します。
  3. HP ChemStore C/S Archive Server Service をハイライト表示して、
    「Start」 ボタンをクリックします。もう1度、約 5分間待機します。
  4. 任意の PC で Admin Client を起動して、Archive Server Service へ接続してみます。

2. Oracle DB に接続するために Admin Client を使用しようとしたとき、エラー ORA-01017:invalid username/password が出て、ログオンが拒絶されました。

ChemStore 管理ツールは、ユーザーのデフォルトのパスワード CSINTERNAL が変更されている場合、ChemStore サーバーデーターベースに接続することができません。

一時的な解決 :
ChemStore Admin ツール を使用する前に、ユーザーの Oracle パスワード CSINTERNAL を一時的にデフォルトのパスワードに変更してください。パスワードの変更は ChemStore Admin Client を利用して行なう必要があります。

3. Admin Client にログインできません。同じユーザー/パスワードで Review Client にはログインできます。

Admin Client のユーザー ID は大文字と小文字を区別します。DB に登録されているユーザー ID が 「Admin」 の場合、ケミステーションと Review Client では 「admin」 でログインできますが、Admin Client では 「Admin」 (1文字目の A が大文字) を入力する必要があります。

A

(5)Oracle 関連

1. ChemStation や ChemStore レビュークライアントを起動すると、「The version of your ODBC driver (version number) doesn't match the required version (version number) (ODBC ドライバのバージョン (バージョン番号が必要なバージョンバージョン番号に一致しません)」 というエラーメッセージが表示されます。

アジレントは特定の ODBC ドライバライブラリについて、ChemStore との互換性を確認しています。それ以外のライブラリを使用すると、データベース中のデータが破損するおそれがあります。そのため、お使いの ChemStore およびセキュリティパックのバージョンに応じた、サポートが確認されている MDAC (Microsoft データアクセスコンポーネント) ライブラリのみを使用することを推奨します。

このエラーのもっともよくある原因としては、新しいソフトウェア (MS Office またはオペレーティングシステムのサービスパック) がシステムにインストールされ、サポートされている MDAC バージョンのライブラリと置き換えられたことが考えられます。
リビジョン B.03.03 以降の ChemStore の場合、このエラーは警告としてのみ表示されます。警告を確認すれば、アプリケーションが起動します。この警告を表示したくない場合は、チェックボックスにチェックを入れれば、次回からは表示されません。

リビジョン B.02.01 から B.03.02 の ChemStore の場合、正しいレジストリキーを新しいリビジョン番号に修正する必要があります (「HKEY_LOCAL_MACHINE」 > 「SOFTWARE」 > 「Hewlett-Packard」 > 「HP ChemStore CS」 > 「OdbcDriverAccess」 および 「OdbcDriverOracle」)。これによりソフトウェアが起動しますが、サポートされていないリビジョンの MDAC が使用されます。

2. ChemStore B.03.03-SR2 は、Oracle Rev 9.2.0.8 を使用して新しいデータベースを作るには、Oracle Rev 9.2.0.7 を使用するのと同じ方法でいいでしょうか。

データベース作成は 9.2.0.8.0 ではうまくいきません。Oracle ホットフィックスがインストールされている場合、同じことが、9.2.0.7.0 でも起こります。ChemStore DB を作成した後、適正なパッチを適用しなければなりません。 

A

(6)スタンドアロン版データベース 関連

1. スタンドアロンの ChemStore データベースで可能な最大サイズを教えてください。

スタンドアロンの ChemStore データベースの最大サイズは 1Gb です。データベースファイル (通常、\hpchem\chemstor\database フォルダ内) が 750Mb を超えたら、2つ目のデータベースを作成し、新しいデータをこの 2つ目のデータベースに保存してください。データベース容量がいっぱいになると、データベース内のデータには、一切アクセスできなくなります。データベース容量がいっぱいになった場合は、アジレントのカスタマサポート部門へ連絡して、アクセス可能な 2つ以上のデータベースへの分割を依頼することしか対処方法はありません。これは、非常に時間のかかる、高額な費用を要するプロセスです。このプロセスの詳細については、FAQ の 「スタンドアロンの ChemStore データベースが容量いっぱいになりました。解決方法を教えてください」 を参照してください。 この問題を防止する最もよい方法は、データベースの適切なメンテナンスを実施することです。

2. スタンドアロンの ChemStore データベースが容量いっぱいになりました。解決方法を教えてください。

スタンドアロンの ChemStore データベースのサイズが 1G に達すると、データベース内のデータには、どのような形でも一切アクセスできなくなります。この状態の解決方法はありません。特別な訓練を受けたアジレントの担当者による操作が必要です。 アジレントでは、このサービスを有償で (通常 US$2,000超) で承っております。このサービスを希望される場合は、データベースをバックアップし、データをアジレント・テクノロジーまでお送りください。

何らかの理由で、データベースをアジレント・テクノロジーへ送付できない場合は、個別にご相談ください。元のデータベースの修理中にも引き続き ChemStation Plus システムを使用するためには、新しいデータベースを作成する必要があります。これは、次の手順で行います。

ChemStore プログラムグループにある ChemStore ユーティリティで、データベースを新規作成します。 このデータベースのエイリアスを作成します。この作業は、管理者として PC のオペレーティングシステムにログインしてから実施する必要があります。
ChemStore レビュークライアントを起動します。「Login」 パネルに 「Select」 ボタンが表示されます。このボタンをクリックします。
表示された 「ChemStore C/S: Select Database」 パネルの 「Browse...」 ボタンをクリックします。ユーティリティで作成したデータベースファイルの場所に移動します (データベース作成時にデフォルトパスを選択している場合は、移動の必要がありません)。
ファイル名をハイライト表示して、「Open」 ボタンをクリックします。新しいエイリアスを入力するようメッセージが表示されます。 新しいデータベースのエイリアスを入力して、「OK」 をクリックします。 次のパネルでも 「OK」 をクリックすると、このデータベースにログインできるようになります。
ChemStation を起動します。 ログインする前に 「Select」 ボタンをクリックします。 新しいエイリアスを選択して、新しいデータベースにログインします。 管理者としてのログインからログオフしてから、一般ユーザーとしてログインします。

3. ChemStore スタンドアロンデータベースのバックアップ方法を教えてください。

ChemStore スタンドアロンシステム内では、エイリアスごとにデータベース全体が 1つのファイルにまとめられています。これらのファイルのデフォルトフォルダは \HPCHEM\CHEMSTOR\DATABASE です。これらのファイルはクライアントシステム内であれば、どこにでも配置することができます。ファイルの場所を検索する場合は、オペレーティングシステムにローカル管理者グループのメンバーとしてログインしたうえで、次を実施します。

ChemStore レビュークライアントが実行されている場合は、「Administration/Change User...」 を選択します。次のパネルで 「No」 をクリックしてから、「Select」 ボタンをクリックします。
ChemStore レビュークライアントが実行されていない場合は、これを起動し (デスクトップのアイコンまたは「スタート」>「すべてのプログラム」>「CHEMSTORE CS」>「ChemStore Review Client」 から)、ログインする前に、「Select」 ボタンをクリックします。各エイリアスが記載された画面が表示されます。「Comment」 フィールドには、各エイリアスに関連するデータベースのファイル保存場所が表示されます。ファイル名とファイルの保存場所を書き留めます。

次に、適切なバックアップ媒体にこれらのファイルをコピーして、各データベースをバックアップします。注 : データベースファイルのコピーは、レビュークライアントと ChemStation セッションを終了してから開始してください。バックアップファイルが破損します。
これらのファイルを回復する場合は、バックアップファイルを元のファイル保存場所にコピーするだけです。データベースのバックアップに書き込み可能な CD を使用している場合は、ファイルの属性が読み込み専用になります。データベースにアクセスするためには、(このファイルをクライアントにコピーしてから)この属性を削除する必要があります。

アーカイブ化され、移動されたデータベースに関連付けられているエイリアスが削除されることがあります。この場合は、データベースをクライアントのハードドライブに再配置し、次の手順でこのデータベース用のエイリアスを新規作成します。「Select Database」 パネルの 「Browse」 ボタンをクリックして、(必要であれば) 回復したデータベースの場所に移動し、ファイルを選択してエイリアスを指定します。

4. ChemStore スタンドアロンシステムに必要な定期的なメンテナンス方法を教えてください。

ChemStore スタンドアロンデータベースシステムは、定期的にメンテナンスしてください。
詳細については、FAQ の 「ChemStore スタンドアロンデータベースのバックアップ方法を教えてください」 を参照してください。ChemStore Utility の実行 (「スタート」>「すべてのプログラム」>「CHEMSTORE CS」>「ChemStore Utility」)。このユーティリティでは、データベースの修復と圧縮が可能です。修復と圧縮は定期的に実施する必要があります。データベースサイズの確認と、必要に応じた新しいデータベースの作成。データベースのサイズは Windows エクスプローラで確認できます。データベースが 750Mb 以上になったら、それ以降のデータの保存用に新しいデータベースを作成することを検討してください。

5. データベースにログオンしたら、Windows がポップアップし、下記 Waring が表示されました。「Waring : The size of database ""xxxxxxxx.mdb"" has reached the waring limit! Please do not spool more data in to the database!」 (注意:データベースサイズがいっぱいです。データベースにこれ以上データを取り込まないでください。)

新規にデータベースを作成し、そのベータベースにログオンするようにしてください。
サイズがいっぱいのデータベースファイルは (通常 C:\Chem32\ChemStor\Database の下に存在します)、DVD-R 等に保存します。 またこのフォルダーから別フォルダーに移動してください。

A

(7)Spooler 関連

1. ChemStore C/S の実行中にクライアントのスプーラが赤色になりました。「Show Error...」 を押すと表示されるエラーは、CS_BL 表が最大に達したことを示しています。対応方法を教えてください。

CS_BL 表は、クロマトグラフ生データと 3次元データを含む表で、非常に大きいサイズになることがあります。簡単な手順で、この表のサイズを拡大することができます。
注 : この問題は、Rev. B.03.01 以降のリビジョンでは解決されています。

Oracle データベースのあるサーバーで以下を実施します。 (注:入力するコマンドに括弧=「」は不要です)

DOS ウィンドウを起動します。DOS プロンプトに 「svrmgr23」 (Rev.B.01.03 以下の場合) または「svrmgrl」 (Rev.B.02.01 以上の場合) と入力して、Oracle Server Manager を開きます。

「connect csinternal/password」 と入力してデータベースに接続します。「password」 の部分には、 Oracle 内で csinternal ユーザーとして再設定したパスワードを使用します。

「alter table cs_bl storage (maxextents 500);」 と入力して、CS_BL 表の最大数を引き上げるコマンドを 実行します。
コマンドの最後にセミコロン (;) があることに注意してください。
「Statement processed」 という応答が表示されます。 CS_BL 表の容量が当初の約 2倍になりました。
スプーラの動作を再開して、通常どおり実行できます。

注意: この問題の再発を防止するために、ChemStore データベースで分析のアーカイブ化と削除を行うことをお勧めします。毎月データベースにスプールする分析数とほぼ同数のアーカイブ化と削除を行ってください。

2. データがスプールされず、「CSSpoolCP; Parameter 3: A value is outside the legal range. (CSSpoolCP;パラメータ3 : 数値が適正範囲外です)」 というエラーが表示されます。

このエラーは、メソッド取得設定とデータ処理に使用する 「Signal Details (シグナル詳細)」 が適合していないために生じます。この問題を解決するには、「Signal Details」 画面 (「Data Analysis(データ解析)」 ビューから 「Calibratio (キャリブレーション)」 > 「Signal Details … (シグナル詳細)」 を選択) を検出器設定画面で設定されているものと一致させ、「Calibration Table (キャリブレーションテーブル)」 を再度作成する必要があります。新しいメソッドを作成するほうが簡単かもしれません。取得設定と 「Signal Details」 の不適合は、以下の理由から生じます : 新しいバージョンの ChemStation で古いメソッドを使用し、 複数の ChemStation 間でメソッドを移動または共有した 「Signal Details」 画面を更新せずに、検出器パラメータを変更した場合。

3. ケムストアスプールを画面右下に表示させたい。

Explorer を起動し、C:\Chem32\Chemstor\hpdbsm00.exe または C:\HpChem\Chemstor\hpdbsm00.exe をダブルクリックし、起動してください。

4. ケムストアをアップグレードしたら画面右下のスプーラが表示されなくなりました。

ケムストア B.04.02 では、データ転送時のみスプーラが表示されます (設定変更は可能です)。

A

(8)Report 関連

1. ChemStore ソフトウェアでシーケンスサマリレポートを印刷できません。

ChemStation 内で構成されたシーケンスサマリレポートは、(使用するスタディについてのスタディ定義部分で) 転送後にデータ削除のオプションを選択している場合は、ChemStore で使用できません。 レビジョン B.02.01 以降の ChemStore では、ChemStore レビュークライアントからシーケンスサマリレポートを生成することができます。シーケンスデータのクエリーを作成する場合は、組み込まれている 「Sequence Summary Report」 を選択してから、「Print Report」 を選択します。

注:レビジョン B.02.01 より前の ChemStore には、シーケンスサマリレポートが組み込まれていません。これらのレビジョンでこの操作を行う場合は、カスタムレポートを作成する必要があります。

2. ChemStore C/S サマリレポート (平均、標準偏差、%RSD) が、手計算したものと異なるのは、なぜでしょうか。

この違いが起こる理由は、ChemStore が統計計算を行なうときに、元となるデータセットから得られる全ての有効数字を使用することによります。レポート形式によっては、データと結果の両方に精度の低い有効桁数が使用されます。この丸められた数値の結果によって、手計算による統計と機械計算による統計の差異が生じます。
対策としては、レポートに表示される有効数字の桁数を多くすることです。

A

(9)管理者様向け

1. ChemStore システムで、ChemStation のデータファイルがデータ転送後に削除されないようにする方法を教えてください。

ChemStation のデータフォルダ構造からのデータファイルの転送と削除は、セキュリティパックを使用した ChemStation Plus の標準機能です。転送後の削除が不要な場合は、以下の手順を実施してください。

ChemStore レビュークライアントを起動して、管理者としてログインします。
「Administration」>「Modify study...」 の順に選択します。
「Show configuration of study」 フィールドで、使用中のスタディを選択します。
「Store in Addition」 タブをクリックします。
「Delete raw data from file system after transferring to database」 の横にあるボックスのチェックを解除します
「OK」 をクリックします。
これでデータは、ChemStore データベースに転送された後も、ChemStation データフォルダに残ります。

注 : これは、21 CFR Part 11 に関係する一部の規制の逸脱となる可能性があります。詳細については、規制当局にご確認ください。

2. ChemStore データベースのアカウントのパスワードがロックされています。ロック解除方法を教えてください。

ChemStore データベース内のユーザーパスワードに対するロックは、以下の手順で解除できます。管理者として ChemStore レビュークライアント (ChemStore CS プログラムグループ内) にログインします。デフォルトの管理者アカウントは 「admin」 で、パスワードは 「admin」 です。このアカウントも、作成した管理者アカウントもロックされている場合は、「support」 とパスワード 「support」 を使用してみてください。*

画面上部のメニューで、「Administration」 メニューを選択してから、「Administer Users...」 を選択します。

「User:」フィールドで、パスワードのロックを解除するユーザー名を選択します (必要に応じ、矢印で下向きにスクロールしてください)。次に、「Clear password」 の横のボックスにチェックを付けます。 「Apply」ボタンをクリックします。「OK」 をクリックします。

ユーザーのパスワードがクリアされました。次回このユーザーがシステムにログインするときに、新しいパスワードの入力を促すメッセージが表示されます。

3. 別のデータベースに基づき、新しい ChemStore データベースを作成したところ、スタディがすべて消えてしまいました。どこにあるのですか?

別のデータベースの内容に基づき、ChemStore データベースを作成した場合に、データ元のデータベースから新しいデータベースにコピーされるのは、ユーザーレポートです。 スタディとカスタムのフィールドはコピーされません。
これは、スタディとカスタムのフィールドは、データベース内で独自のものとして認識されるためです。ユニーク ID は 1つのデータベースから別のデータベースに転送することができないため、それぞれのデータベースで新規作成する必要があります。

注 : スタディを新規作成する場合は、それぞれのスタディで使用するカスタムフィールドを作成、定義する必要があります。カスタムフィールドの定義も、スタディ間で転送できません。

4. ケムストアシステムが 24時間常時稼動するようにしたいのですが、どのようにすればよいのでしょうか。

これは、災害復旧プランと呼ばれていて、所持品の在庫を保管しておくのと同じ考えです。何かがうまくいかないときに、どうやって対処するかのプランを作ります。この様なプランがあれば、ChemStore のクライアントがダウンするというような時、日常の小さな災害を最小限にすることができます。
ハードウェア部品の交換のためのプランすなわち SOP (標準作業手順書) があるとおもいますが、ソフトウェアにも SOP を作ることをお勧めします。インストールされたケミステーション (IQ/OQ/PV が完了しているもの) のイメージファイルがあれば、ソフトウェアまたはハードウェアに関連した問題が起きた場合に、数日ではなく、数時間のうちに元の運転状態に戻すことができます。現場外のバックアップのコピーやその他数多くのものが SOP には記述することができます。

5. 使用している ChemStore 管理者パスワードを忘れました。どうすればリセットできるでしょうか。

システムに管理者としてログインしない限りパスワードをリセットすることはできません。管理者パスワードを忘れた場合、アジレントはデータベースのロックを外すための 2つのサービスを持っています。 

  1. スタンドアローンアクセス DB を、DVD などの何らかのメディアにコピーして、アジレントに送ることができます。アジレントはパスワードをリセットしてこのメディアを送り返します。 
  2. クライアント/サーバー版の ChemStore は Oracle データベースを使用しています。Oracle DB のロックを外すには AE がお客様の現場を訪問する必要があります。

6. 印刷されたソフトウェアマニュアルを無くしました。マニュアルをもう一部入手できるでしょうか。

ソフトウェアとともに添付された CD の中に Acrobat フォーマットのマニュアルがあります。"Manual"というフォルダーがあります。同じ CD 内に、Adobe Reader ソフトウェアも入っています。
本来のマニュアルの印刷物がご入用の場合は、マニュアルの最終ページをご参照ください。、部品番号にてご注文いただけます。

7. 週末にはシステムのコールドバックアップを、平日の間はシステムのホットバックアップを行なうように設定しています。収集したデータを保護したいのですが、まだ十分に保護できていないように思うのですが。

その通りだと思います。データを保護するためには、半分の作業しかできていません。
最近のソフトウェアバックアップソフトウエアは大変素晴らしい GUI と検証能力を持っています。
テープから復旧を行ってはじめて、良いバックアップシステムだと言えます。

8. メインシステムの復旧をすることができず、新しいサーバーを作ることもできません。どのようにして復旧すればよいのでしょうか。

復旧マシンは大きいサーバーや大きいワークステーションである必要はありません。速いマシンである必要さえもありません。唯一必要なのは、サーバーのソフトウェアを実行できること、ソフトウェアをそれ (ネットワークまたはテープユニット) にコピーできることと、Oracle と自分のデータベースを収容できる十分なディスクスペースがあることです。システムを実行せずに、どんなバックアッププランがあるか知りたいのです。220GB IDE ドライブ付きの古い PC は、大きいサーバーの代用となり、必要なもののすべてです。ただ、同様にセットアップするだけです。

9. どのようにして良いバックアッププランと復旧プランを得ることができるでしょうか。

文書化とテストです。実験室で使用しているのと同様に SOP が必要ですが、柔軟にする必要があります。重要なのは、バックアップを作ることと、復旧のテストを行なうことが必要であることです。些細なことで時間をとられたくないことと思います。例えば、40GB のテープが必要なので 120GB のものしか無い、とかテープユニットはダウンしているけれどもスペアを使うことができるとか、は些細なことです。

10. バックアップのプランが用意できましたが、2本のテープで十分でしょうか。それとも、もっとあった方がよいでしょうか。

良いバックアップを行なうためには、もう少しあるほうが適切でしょう。プランによりますが、できるだけたくさんのテープを保存する方が、システムを復旧できるので、安心できるでしょう。

毎週末にコールドバックアップをとり、毎晩ホットバックアップを取る場合、通常2週間分のテープを保存し、その後リサイクルし始めます。2週間以上たったテープのうち、コールドバックアップと少なくとも週に一本のホットバックアップを保存します。3ヶ月たってから、これを戻します。

また、メンテナンスの目的で、復旧してみることをお勧めします。復旧テストしたことが無いとすると、良いバックアップができたかどうかわかるでしょう。

11. バックアッププラン、ハードウェア、その他の部品があります。実行する準備は万全でしょうか。

テープドライブの使用方法とそのメンテナンスに関する製造メーカーの見解を見ておくべきでしょう。いつかの時点でテープヘッドを手動で、またはクリーニングテープで清掃しなければならないでしょう。テープユニットが確実に正しく働くために、その他のメンテナンスステップを行なう必要があるかもしれません。復旧できないことがあるので、汚れたテープヘッドでバックアップをおこなわないようにしてください。

12. 1つのサーバーで 2つのデータベースを操作することができるでしょうか。

できません。ChemStore は複数のデータベースシステムに対応することはできません。
状況によっては、第2のデータベースをテストの目的のみでインストールすることができます。しかし、Admin クライアントと Archive サーバーは正しく作動せず、バリデーションもできません。

13. 使用しているサーバーの速度が遅くなりました。どのようにすれば応答性を改善することができるでしょうか。

これにはたくさんの理由が考えられます。第一に、Oracle データベースにある古いデータをアーカイブ&削除するのに失敗した場合、容量の大きい記録から情報を探すため応答は遅くなります。正しくアーカイブ&削除を行なうことによって、検索時間を減らすことができます。

その他の可能性としては、Oracle メンテナンスを行なう必要があります。
詳細については担当のアジレント・テクノロジーにお問い合わせください。

14. 管理者が異動になり、パスワードが分からなくなってしまいまいました。どうすれば良いですか?

弊社コールセンターにお問い合わせください。デフォルトの管理者ユーザー名とパスワードをお教えします。
ただし、お客様側でデフォルトのパスワードを変更なさっている場合は復旧できない場合がありますので、予めご了承ください。

こういった事態に備え、例えば緊急用の管理者 ID とパスワードをご用意いただき、それを紙に書いて金庫に封印しておくなど、運用面でのバックアップをご準備ください。

15. バックアップとアーカイブの違いを教えてください。

バックアップとは、障害に備えてデータベースの複製を作ることです。CD/DVD や外付けハードディスク、テープドライブなどの外部メディアにデータベースをコピーし、障害が起きたときに、外部メディアにコピーしておいたデータベースをシステムへと戻します。

アーカイブとはデータベースサーバーの機能で、サーバー内のデータベースから不要になったデータを取り出し、データベースの外へと移動することです。
アーカイブを行わなかった場合、徐々にデータベースのサイズが増え、データの検索などのパフォーマンスが低下していきます。

A

(10)ChemStore Utility 関連

1. ChemStore クライアント/サーバーデータベースに保存されている分析数の確認方法を教えてください。

ChemStore クライアント/サーバーの構成では、データベース内の分析数が 40,000 件前後に達するとデータベース性能が低下し始める可能性があります。分析数は、以下により確認できます。

1) ChemStore サーバーで、「Command Prompt」 ウィンドウを開きます。

2) 「Command Prompt」ウィンドウで、DOS プロンプトに 「svrmgr23」 (レビジョン B.01.03 以下の場合) または 「svrmgrl」 (レビジョン B.02.01 以上の場合) と入力して、Oracle Server Manager を開きます。

3) 「connect csinternal/password」 と入力してデータベースに接続します。「password」 の部分には、Oracle 内で csinternal ユーザーとして再設定したパスワードを使用します。

4) 「select count (*) from cs_rn;」 と入力して、データベース内の分析数を判断するコマンドを発行します。コマンドの最後にセミコロン (;) があることに注意してください。

5) 分析数を示す1行と 「Statement processed」 という応答が表示されます。データベース内の分析数が 40,000 件を超えたら、データベースのアーカイブ化を開始し、不要なデータを削除する作業を開始してください。データベース内に 40,000 件を超える分析を保存する必要がある場合で、データベース性能が不十分な場合は、アジレントのコンサルティングサービスをご利用ください。

2. ChemStation Plus システムにはどのようなログファイルがありますか?また、ログファイルには何が含まれているのですか?

ChemStation Plus システムにはシステムの操作を文書にまとめた数々のログファイルがあります。多くの場合、これらのファイルにはエラー情報が含まれているため、問題をトラブルシューティングするうえで、非常に役立ちます。これらのほとんどは、同様の操作を実行すると、上書きされます。このため、これらのファイルを使用する場合は、次の操作を行う前にバックアップを取る必要があります。 これらの各ファイルはテキストファイルなので、Windows エクスプローラで表示できます。

run.log - このファイルは各データフォルダに入っており、特定のデータ収集手順実行中の活動状態に関する情報が含まれています (このログファイルに再処理情報は含まれません)。

INSTRx.LOG (「x」は装置の番号) - このファイルは HPCHEM 内の装置フォルダにある一時フォルダに入っています (C:\HPCHEM\1\TEMPなど)。たとえば、INSTR1-1.LOG という名前が付いています。これらのファイルには、ChemStation の起動やシャットダウン、シーケンスとメソッドのロードや実行など、装置のセッション中に起こった一般的な活動が記録されます。これは、ChemStation の 「Method and Run Control」 ウィンドウの 「View」 メニューでも表示できます。「Logbook」 を選択して、「Current Logbook」 項目を選択します。

sequencename.LOG (「sequencename」は ChemStation シーケンス名) - シーケンスを実行するたびにログファイルが生成されます。これは、通常、装置のファイル構造内のDATAフォルダ内 (C:\HPCHEM\1\DATAなど) に作成されます。シーケンスを再度実行すると、現在のログブックがクリアされ、新しい操作で生成されたものと置き換えられます。これは、ChemStation の 「Method and Run Control」 ウィンドウの 「View」 メニューでも表示できます。

ChemStoreCS.log - ChemStore (レビュークライアントと ChemStore ユーティリティ) の操作に関しては、セッションの開始や終了など各種活動が記録されます。これは C:\HPCHEM\CHEMSTOR\WORK フォルダ内に保存されます。

hpdblog.log - このファイルにはスプール結果が記録されており、ChemStore Work フォルダ (C:\HPCHEM\CHEMSTOR\WORK など) に保存されています。このファイルの長さは限られており、いったん最大サイズに達すると、古い記録が削除されます。

ChemStore ログブック - ChemStore には、ChemStore レビュークライアントで行われたすべての結果を記録するログブック機能があります。これは、ChemStore レビュークライアントでのみ確認できます。「Administration」>「Logbook...」 の順に選択したうえで、指定するエントリについてクエリーを実行します。

インストールログ - インストール時には、いくつかのログファイルが作成されます。これらは ChemStore Install フォルダ (C:\HPCHEM\CHEMSTOR\INSTALL など) にあります。

HPARSV.LOG - このファイルはクライアント/サーバーのサーバー上の ChemStore フォルダ内 (C:\HPCHEM\CHEMSTOR) にあります。このファイルには、Archive Server Service の活動が記録されます。

instancenameALRT.LOG (「instancename」 は Oracle データベースのインスタンス名) - このファイルはサーバーの Oracle ファイル構造 内にあります。場所は Oracle のバージョンによって異なります。このファイルには、インスタンスの開始、終了、その他のエラー情報が含まれます。

3. ChemStore データベースを新規作成しました。このデータベースを全ユーザーのデフォルトデータベースにする方法を教えてください。

ChemStore でデータベースを新規作成したとき (特に、セキュリティパックをインストールした状態でスタンドアロンモードを使用している場合) には、全ユーザーに古いデータベースではなく、新しいデータベースにアクセス権を与える場合があります。新しいデータベースをすべてのユーザーのデフォルトに設定する場合は、次の手順を実施します。

管理者グループのメンバーとしてオペレーティングシステムにログインします。
ChemStore レビュークライアントまたは ChemStation を起動します。
データベースにログインする前に、「Select」 ボタンをクリックします。
「ChemStore C/S: Select Database」 パネルに新しいデータベースが表示されていない場合は、「Browse...」 ボタンをクリックして、新しいデータベースの保存場所に移動します (デフォルトは\HPCHEM\ChemStor\Database)。新しいデータベース名をハイライト表示して、「Open」 をクリックします。次のパネルで新しいエイリアス (別名) を入力して、「OK」 をクリックします。
「ChemStore C/S: Select Database」 パネルで、新しいデータベースのエイリアスをハイライト表示し、パネルの 「Set as default」 部分 (右下隅) にある 「for this session」 ボックスと 「for all sessions」 ボックスにチェックマークを付けます。「OK」 をクリックします。
これで、そのコンピュータで ChemStore にアクセスする全ユーザーのデフォルトデータベースが新しいデータベースになりました。

4. 以前のデータベースに利用して、新しい ChemStore データベースを作成したところ、スタディがすべて消えてしまいました。

別のデータベースの内容に基づき、ChemStore データベースを作成した場合に、データ元のデータベースから新しいデータベースにコピーされるのは、ユーザーレポートです。 スタディとカスタムのフィールドはコピーされません。

注:スタディを新規作成する場合は、それぞれのスタディで使用するカスタムフィールドを作成、定義する必要があります。カスタムフィールドの定義も、スタディ間で転送できません。

A

(11)Archive Restore 関連

1. データの 1つのバージョンについて、アーカイブを作成したところ、それ以外のバージョンを見つけることができなくなりました。これ以外のバージョンはどうなったのですか?

ChemStore データベースの1バージョンのデータにつき、アーカイブを作成すると、そのデータのすべてのバージョンがアーカイブされます。これは、データの完全な監査証跡の保存を義務付けている規制遵守のための設計によるものです。削除オプションを設定して、データをアーカイブした場合は、データのすべてのバージョンがアーカイブされたうえで、削除されています。アクセスするためには、アーカイブをリストアする必要があります。この処理でも、すべてのバージョンのアーカイブがリストアされるので、注意してください。

2. アーカイブからデータをデータベースに戻したところ、読み込み専用という属性が付いています。なぜですか?また、この属性を解除する方法を教えてください。

1度リストアすると、データには読み取り専用のマークが付きます。また、表示されるデータは最新のアーカイブからのものではなくなります。これにより、直近のデータのみを確実に使用するよう、最新のアーカイブからしかデータが使用できないようにしています。再度このアーカイブを作成し、以前のバージョンを削除する場合は、データベースでアーカイブ作成/削除操作を実施する必要があります。分析の 1つのバージョンについてアーカイブを作成すると、すべてのバージョンのアーカイブが作成されます。削除についても同様です。

3. データベースのアーカイブ作成と削除を試みると、決まってアーカイブ作成や削除操作に失敗します。解決方法を教えてください。

ChemStore C/S Oracle データベースは、サイズが非常に大きくなると (通常、100,000 を超える分析数)、表のスペース設計における一部の制限により、データベースの性能に影響が出始めます。この設計上の一部の特徴のために、アーカイブや削除操作が失敗することもあります。データベースのサイズが大きくなり過ぎないうちにデータベースのアーカイブを作成し、削除することにより、この状態を回避できます。とはいえ、実際にこの状態になってしまった場合は、システムについて別の注意が必要です。この問題は、データベースの特定の構造を変更することで解決できます。これは、アジレントのエンジニアのコンサルティングを受けて実行してください。

注 : データベース内の分析数を確認する方法については、FAQ の 「ChemStore クライアント/サーバーデータベースに保存されている分析数の確認方法を教えてください」を参照してください。

4. 選択された Approve と Reject Run はどのようにしてアンロックされるのでしょうか。Approve 後適用されるロックと、Dearchive された後に適用されるロックは異なるのでしょうか。
(Archive run と Dearchive run は正確にロックされているのでしょうか。)

ロックの実行には 2つのレベルがあります。

  1. 承認によりロックする。
    ロック実行は、データベースからケミステーションへバッチリロードまたはシーケンスリロードされるのを阻止します。
    承認された Run を reject することによって、これを無効にできます。
  2. Dearchive した後で認証されていない実行をロックする。
    これはもっと高いレベルで起こなわれています。認証ステータスによって、デアーカイブされた実行は変更できません。しかし、Dearchive された実行は、認証によって以前にロックされていなければ、バッチとしてリロードされることができます。Dearchive された実行の認証レベルを変更するためには、まず、再オープンする必要があります。

Dearchive した後、承認しロックされた Run
これは 2番目のロックに適用されます。承認されていて、ロックされている Run を Dearchive することは、承認ステータスによって変更されることも、バッチとしてリロードされることもできません。
デアーカイブされた Run の認証レベルを変更するためには、まず、Reopen する必要があります。これはステータスを 「Pending Approval」 にリセットします。しかし、バッチダウンロードで利用できるようにするためには、これはアクティブに reject される必要があります。Run の Reopen はオペレーターが理由と電子署名を入力する必要があるので、これは不必要と思われます。さらに追加の reject が重複して現れます。

A

(12)Others その他

1. ChemStore レビュークライアントまたは ChemStation を起動しようとすると、エラー 「ERR MSG 91 - OBJECT VARIABLE OR WIDTH BLOCK VARIABLE NOT SET (エラーメッセージ 91 : オブジェクト変数または幅ブロック変数が設定されていません)」 が表示されます。

このエラーは、ChemStore を実行しているワークステーションにプリンタが設定されていないことが原因です。プリンタを設定すると、このエラーが表示されなくなります。 ""全員"" のフルアクセスを可能にするためには、プリンタにアクセス権を与える必要があります。

2. ChemStore ソフトウェアと OS のレビジョン (バージョン) 番号の確認方法を教えてください。

ソフトウェアのレビジョンを確認する最も簡単な方法は、そのプログラムを起動して、「Help」 メニューの 「About プログラム名...」 メニュー項目をクリックすることです。これは、ChemStore でも同様です。システムに関する記録には、レビジョン番号と SR 番号 (通常、「SRx」 と表示されており、「x」 がリリース番号です) の両方が重要です。 ソフトウェアを起動できない場合は、レビジョン番号とインストール履歴が次のファイルに含まれています。
C:\HPCHEM\CHEMSTOR\INSTALL\csClient.log.

インストールされているサービスリリースは、このファイルの内容の最後に記述されています。

OS のバージョン番号を確認する場合は、Windows エクスプローラを実行してから、csClinet.log を確認してください。

3. データ内の時間とレポート内の時間が異なっています。

ChemStore 内の時間情報は、さまざまな情報源から取得されます。注入時間および日付は、(LC用の) 装置または (GC およびその他の装置の) ChemStation クライアントコンピュータより取得されます。各分析の処理時間とレポート時間は ChemStation クライアント PC より取得されます。ChemStore データベースに保存されたデータのレポート日時はクライアント PC (スタンドアロンモード) またはサーバ (クライアント/サーバーモード) より取得されます。これらの時間は、クライアント PC の時間と、ログファイルの内容 (FAQ の別項目に記述されています)、およびサーバーが含まれた構成の場合はサーバー上の時間を比較して、同期させるのが最善です。