FAQ (ICP-MS関連)

ご不明な点がございましたら、カストマコンタクトセンターまでご連絡ください。

カストマコンタクトセンター

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基本情報

トラブルシューティング その他

A一般情報

(A)製品の特長、インフォメーション

1. ICP-MS製品、試料導入系、ソフトウェアなどの情報

⇒詳細はこちらをご覧ください。

(B)部品カタログ/セレクションガイド

1. 消耗部品関連

ICP-MSの消耗部品は、分光分析用消耗品をダウンロードしてください。

⇒詳細はこちらをご覧ください。

(C)アジレントウェビナー(e-セミナー)

1. 最新の装置やアプリケーション情報、装置のデモなどをご覧いただけるオンラインセミナー(無料)です。

⇒詳細はこちらをご覧ください。

(D)ライブラリ

1. アプリケーションノート : ICP-MS関連

⇒詳細はこちらをご覧ください。

2. アプリケーションノート : ICP-QQQ関連

⇒詳細はこちらをご覧ください。

3. アプリケーション:分野別一覧

⇒詳細はこちらをご覧ください。

A基本操作設定編

(A)装置の起動

1. 8900 / 8800 / 7900 / 7800

装置の停止方法(スタンバイモード → 停止モード → 電源オフ)

<<詳細はこちらをご覧ください。

装置の起動方法(電源オフ → 停止モード → スタンバイモード)

<<詳細はこちらをご覧ください。

2. 7700

装置の停止方法(スタンバイモード → 停止モード → 電源オフ)
装置の起動方法(電源オン → 停止モード → スタンバイモード)

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3. 7500

装置の停止方法(スタンバイモード → 停止モード → 電源オフ)
装置の起動方法(電源オン → 停止モード → スタンバイモード)

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4. 4500

装置の停止方法(スタンバイモード → 停止モード → 電源オフ)
装置の起動方法(電源オン → 停止モード → スタンバイモード)

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(B)緊急停止

1.PC がフリーズした時、プラズマを消火する方法

  • 8900 / 8800 / 7900 / 7800 / 7700
    はね上げカバー(大、小どちらか)を開けると安全インターロックが働いてプラズマは消火されます。
  • 7500
    はね上げカバー(右)にある、プラズマ消火スイッチを押します。
    *詳細につきましては、取扱説明書 ハードウェアマニュアル またはヘルプをご参照ください。

2. PCがフリーズした時、装置を停止モードにする方法

  • 8900 / 8800 / 7900 / 7800 / 7700
    ICPMS本体の右側のはね上げカバー(大)を開けると、本体右上にある、LEDのインジケータ(スタンバイモード時はオレンジに点灯)の近くに白く丸い押しボタンスイッチがあります。
    このボタンスイッチを長押しします。LEDのインジケータがオレンジに点滅し始めます。(スタンバイモード → 停止モードへ移行中)
    この状態になれば、真空停止動作が起動したことになります。ボタンから指を離してください。
  • 7500
    シャットダウンスイッチは、プラズマ消火スイッチの裏側にあります。
    はね上げカバー(右)を開くと黒色のボタンスイッチが見えます。シャットダウンスイッチを5秒ほど押し続けます。はね上げカバー(右)のLEDのインジケータが点滅し始めます。約10分で停止モードになります。
    停止モード後に、本体右下の主電源スイッチをオフにします。
    *詳細につきましては、取扱説明書 ハードウェアマニュアル またはヘルプをご参照ください。

(注意)シャットダウンスイッチを押して停止した場合、必ず一度本体電源をOFFしてください。

(C)完全停止

1. 装置を完全に停止する方法は?本体電源をOFFする。(長期間使用しません)

  1. 本体を停止モードにします。
  2. 停止モードになった事を確認後、PC をシャットダウンします。
  3. 装置本体右下の主電源スイッチ、及び本体背面の主電源ブレーカを OFF します。
    必要に応じて、電源プラグを抜きます。
  4. ユーティリティ (Arガス、リアクションガス、冷却水 等)の確認をします。
    Arガス、冷却水が停止していることを確認します。

    <長期間測定しない場合>

  5. 冷却水循環装置 or HeatExchanger の冷却水を抜いてください。
    カビ、藻等が発生し不具合の原因になることがあります。

(D)停電時の対処

1. 計画(予定された)停電の場合

事前に装置の電源を落としてください。
装置の停止方法は、(A)装置の停止と起動手順を参考にしてください。
*プラグを抜いておけばより安全です。

2. 突然停電があった(落雷等での瞬停も同様)

電源復旧後、装置の通信、動作確認を行なってください。

※装置の “レジューム機能” が ON の場合 (初期設定、変更可)
電源復旧後、装置が停電前の状態も自動復旧します。

<レジューム機能ON>

  1. 停電前、分析モードまたはスタンバイモードの時、スタンバイモードに自動復旧します。
  2. 停電前、停止モードの時、 停止状態にとどまります。

<レジューム機能OFF>

  • 電源復帰後も停止モードのままです。

(E)メンテナンス及び保守

1. 運転時間表示について
(MassHunter Workstation またはケミステーションで、装置の運転時間を表示することができます)

ロータリポンプオイルの交換等、メンテナンス作業のスケジュール設定、管理に有効です。

  1. ICP-MS トップ画面で [装置] - [装置操作] を選択します。
    装置操作画面が表示されます。
  2. 装置操作画面で [診断] - [運転時間表示] を選択します。
    運転時間ダイアログボックスが表示します。

詳細につきましては、取扱説明書 「ハードウェアマニュアル」 またはヘルプをご参照ください。

2. メンテナンスログの表示について

チューニングパラメータとチューニングレポートの測定値、及び各種メータ値を、メンテナンスログブックとして
1つのフォルダに保存することができます。

  1. 装置操作画面(またはチューニング画面)で [メンテナンスログ] - [ログブック] を選択します。
    メンテナンスログブック画面が表示されます。
  2. ログが記録された日時とログブックのフォルダ名が一覧表示されます。
    詳細につきましては、取扱説明書 「ハードウェアマニュアル」 またはヘルプをご参照ください。

3. メンテナンスログの記録について

現在の装置状態を示す全メータ値と最後に行ったチューニングレポートが記録されます。

  1. 装置操作画面(またはチューニング画面)で [メンテナンスログ] - [ログブック] を選択します。
  2. メンテナンスログブック画面の [メンテナンスログ記録] を選択します。
  3. [ログブックエディター] ダイアログボックスが表示されます。
  4. 今回行った作業等があれば、チェックすることで作業記録、またコメントも追記、保存することができます。

4. ICP-MSのメンテナンスおよびトラブルシューティングのビデオ

パート1:概要
分析結果の信頼性の向上。正確な標準液やサンプル前処理、サンプル導入の問題の診断、点検サービスの実施について説明します。

パート 2: サンプル導入
サンプル導入の問題から生じるダウンタイムの防止。ペリスタルティックポンプチューブの確認方法、ネブライザの詰まりを防止・解消する方法、精度を高め、メモリ効果を低減する方法を紹介します。

パート 3: トーチボックス
プラズマ点火の問題の解決と最適な性能の維持。トーチ、ボンネット、シールドプレート、RF コイルの点検方法を解説します。また、トーチのクリーニング方法も説明します。

パート 4: インタフェース
ドリフトを排除し、コストのかかるサンプル再分析を回避。インタフェースコーンの正しいクリーニングとコンディショニングの方法を紹介します。

⇒詳細はこちらをご覧ください。

(F)ロータリポンプの保守

1. オイル交換周期について

ロータリポンプオイルは、6か月を目安に交換してください。

  • 汚れがひどい場合は、即交換してください。ポンプ故障の原因になります。
  • オイルミストフィルタキットにオイルが上がっている場合
    オイルミストフィルタ(及び脱臭フィルタ)を交換します。また、シフトフィルタキット内の清掃もします。

2. MS40+のオイルフィルタ交換手順

<<詳細はこちらをご覧ください。

(G)冷却水の交換

1.冷却水の交換、及びその周期について
<冷却水循環装置及び Heat Exchangeご使用の場合、定期的な交換が必要>

  1. 冷却水の量、汚れは、1か月毎に確認してください。
    ・汚れがひどい場合は、即交換してください。
    フィルタをご使用の場合、フィルタ交換もしてください。
    ・冷却量が減っている場合は、追加または交換してください。
  2. 冷却水は、6か月~1年で交換してください。
    ・汚れがひどい場合は、即交換してください。
    フィルタをご使用の場合、フィルタ交換もしてください。

2.冷却水について

蒸留水 またはイオン交換水をご使用ください。
水道水、超純水等は、不具合の原因になることがあります。

(H)キャリアガスの漏れチェック

1.キャリアガスラインの漏れチェックの方法について
<MassHunter Workstationでは標準機能です>
<ケミステーションではバージョンによりメニュー、機能がない場合があります>

  • スタンバイモードで Arガスを供給します。
  • [装置] 画面 - [診断] - [ネブライザテスト] を選択します。
  • “ネブライザテスト” ダイアログボックスが表示します。
    ネブライザーの種類を選択し “実行” をクリックします。
  • 確認ダイアログボックスの “はい” をクリックします。
    自動的に漏れチェックを実行し、結果が表示します。

(I)イオンレンズテスト

1.イオンレンズの取り付け確認について
<MassHunter Workstationでは標準機能です>
<ケミステーションではバージョンによりメニュー、機能がない場合があります>

イオンレンズの導通テストで取り付け確認ができます。

  • スタンバイモードで実施します。
  • [装置] 画面 - [診断] - [イオンレンズテスト] を選択します。
  • “イオンレンズテスト” ダイアログボックスが表示します。
    自動的にイオンレンズ導通テストが実施され、結果が表示します。

(J)H2ガスの漏れチェック

1.H2ガスラインの漏れをチェックについて
<MassHunter Workstationでは標準機能です>
<ケミステーションではバージョンによりメニュー、機能がない場合があります>

  • スタンバイモードで実施します
  • [装置] 画面 - [メンテナンス] - [リアクションガス] を選択します。
    リアクションガスラインメンテナンス画面が表示します。
  • “H2漏れチェック” ボタンをクリックします。
  • 確認ダイアログボックスの “はい” をクリックします。
    自動的に漏れチェックを実行し、結果が表示します。

(K)リアクションガスのパージ

1.手動操作でリアクションガスのパージをする方法について
(ボンベ交換時、配管作業等そした場合必要です)

  • [装置] 画面 - [メンテナンス] - [リアクションガス] を選択します。
    リアクションガスラインメンテナンス画面が表示します。
  • リアクションガスの流量を設定し、“確定” を押します。
    ガスが流れます。
    数10分 ~ 数時間パージします。(配管長により異なります)
  • チューニング画面で感度を確認
    感度が上昇していれば、パージを続けます。
    ※ボンベが屋外設置などで配管が長い場合、パージに時間がかかります。

(L)ガス純度、供給圧等について

1.アルゴンガスの純度、供給圧について

純度 99.99 %以上
供給圧力 0.7 MPa ± 3.5%
最大消費量 20 L/min

2.リアクションガスの純度、供給圧について

Heヘリウム
純度 99.999%以上
供給圧力 50kPa±3.5%
最大消費量 10 mL/min
H2水素
純度 99.999%以上
供給圧力 50kPa±3.5%
最大消費量 7 mL/min

(M)装置を移動したい

1.移設について

作業前に必ず、弊社カストマコンタクトセンターにご連絡ください。
※注意点が多数あります。

(N)サンプリングコーンのメンテナンス

1.メンテナンス DVD、及びハードウェアマニュアルをご参照ください。 詳細につきましてはハードウェアマニュアルをご参照ください。

汚れの程度によりメンテナンス方法が異なります。

  1. 超純水で洗浄、超音波洗浄、乾燥
  2. シトラノクス(界面活性剤)で超音波洗浄、純水で洗い流し、純水で超音波洗浄
  3. 硝酸 2% を綿棒につけ、コーンの内側/外側を軽く拭きます。
  4. 濡れた綿棒にアルミナパウダーをつけ磨きます。コーン先端、穴を変形しないよう注意します。

(O)イオンレンズのメンテナンス

1.メンテナンス DVD、及びハードウェアマニュアルをご参照ください。 詳細につきましてはハードウェアマニュアルをご参照ください。

  1. 耐水性サンドペーパーを小さく切り、純水をつけ磨きます。汚れが無くなるまで綺麗に磨きます。
  2. 純水で洗い流します。
  3. 純水で超音波洗浄を行います。
  4. 自然乾燥します。

AICP-MS ソフトウェア編

(A)ソフトウェアのバージョン

1.ソフトウェアのバージョン確認について

ICP-Top を起動します。

  • メニュー - [ヘルプ] - [バージョン情報] を選択します。
  • MassHunter のバージョン、システム、オプションソフト、ハードウェアタイプ、ファーム、及びパッチファイル情報がテキストで表示します。
  • ”保存” ボタンでテキストファイルとして保存できます。

(B)繰り返し測定の個別データ、生カウントが知りたい

1. 繰り返し測定の個別データ、カウントを表示したい <ケミステーションの場合>

  • 解析画面 - [平均値ファイル編集] で表示できます。
  • 平均値ファイル編集画面 - 「Table」 に個別のカウントを表示します。

2. 繰り返し測定の個別データ、カウントを表示したい <MassHunter Workstation の場合>

  • 解析画面 - {定量} ペイン上でマウス右クリックでプルダウンメニューを表示します。
  • {詳細} メニューをクリックします。
  • {定量} ペインが詳細表示に変わります。
  • 目的データファイルを選択、分析対象物一覧が表示します。
  • 目的の元素、質量をクリックすると個別のカウント、個別の濃度が表示します。

(C)検出器モードについて

1.検出器モードに “M” と表示する

検出器モードは
パルス:P
アナログ:A
ミックス:M
の3種類あります。

  • 繰り返し測定中にモードが切り替わった場合、Mと表示します。

(D)オプションソフトウェアを使いたい

1.オプションソフトウェアの追加方法について

※オプションソフトウェア毎にレジストレーションNoが必要です。お手元にない場合は、ご購入が必要です。
弊社営業担当にご連絡ください。

  • オプションソフトウェアは、後から追加設定ができます。
    <MassHunterWorkstation 及び ケミステーションとも>
  1. タスクバー{スタート} - {全てのプログラム} - {ICP-MS MassHunter Workstation}(同様に{ケミステーション}) - {オプションソフトの追加(削除)} を選択します。
  2. オプションソフトウェア ダイアログボックスが表示します。
    追加したいオプションソフトウェアにチェックを入れ、レジストレーションNo を入力し、“OK” をクリックします。登録が完了
  3. ICP-MS Topを起動します。オプションソフトウェアがメニュー、またはデスクトップ上にアイコンが表示します。

※オプションソフトウェアによっては、コンフィグレーション画面で設定変更等が必要なものもあります。

詳細につきましては、
取扱説明書 MassHunter Workstation (G7200A) オペレーションマニュアル <同様にケミステーション (G1834B4) オペレーションマニュアル> またはヘルプをご参照ください。

(E)周辺機器の追加、および設定

1.周辺機器を追加したが、操作画面にメニュー等が表示しない。 設定方法について

コンフィグレーション画面で設定します。
<MassHunterWorkstation 及び ケミステーションとも>
※他のICP関連タスクの実行中は、コンフィグレーション画面が表示できません。

  1. デスクトップ上の [コンフィグレーション] ショートカットキー または タスクバー {スタート} - {全てのプログラム} - {ICP-MS MassHunter Workstation} - {コンフィグレーション} を選択します。
  2. コンフィグレーション画面で設定します。
  3. ICP-MS Top を起動し直します。 操作メニュー等が表示されます。

詳細につきましては、
取扱説明書 MassHunter Workstation (G7200A) オペレーションマニュアル <同様にケミステーション (G1834B4) オペレーションマニュアル> またはヘルプをご参照ください。

(F)ソフトウェアのアップデート

1.MassHunter Workstation 及び ケミステーションの更新情報、ファイルダウンロードについて

弊社ホームページで更新情報の確認、ファイルダウンロードができます。

https://www.chem.agilent.com/en-US/Pages/HomePage.aspx

※ユーザー登録、及び現在ご使用のソフトウェアのレジストレーションNo.が必要です。

(G)データの互換性

1.<ケミステーションの場合> 測定データの互換性について

<ケミステーションの場合>
測定データは上位互換です。
新しいケミステーションでは、旧バージョンのケミステーションで測定したデータを読み込み、解析することができます。
※Help または readme.txt をご確認ください。
※Windows95版より以前のケミステーションでは制限等があります。

2.<MassHunter Workstation の場合> ケミステーションデータを MassHunter Workstation で読み込みできますか?

<MassHunter Workstation の場合>
ケミステーションデータを読み込み、解析できます。

  1. ICP-MS データ解析画面を開きます。
  2. メニュー「ファイル」 - 「新規バッチフォルダ」 をクリックします。
    名前を付けてバッチフォルダを作成します。
  3. メニュー「ファイル」 - 「サンプルをインポート」 をクリックします
    “データファイルフォルダを選択” 画面が表示します。
    目的のデータファイルを順に選択し “サンプルをインポート” 画面にリストアップします。
    リストアップが完了後、「全て選択」 を押し - 「OK」 で確定します。
  4. データバッチ、定量ペインにデータが一覧表示します。
  5. 「バッチを処理」 を実行します。
  6. 「ファイル」 - 「解析ファイルの保存」 を実行します。
    あとは解析設定を通常の手順で行ってください。

詳細につきましては、
取扱説明書 MassHunter Workstation (G7200A) オペレーションマニュアル <同様にケミステーション (G1834B4) オペレーションマニュアル> またはヘルプをご参照ください。

3.他のデータバッチのデータを読み込みできますか?

  1. MassHunter を起動します。
  2. メニュー 「ファイル」 - 「新規バッチフォルダ」 をクリックします。名前を付けてバッチフォルダを作成します。
  3. メニュー 「ファイル」 - 「サンプルをインポート」 をクリックします。
    ”データファイルフォルダを選択” 画面が表示します。
    目的のデータファイルを順に選択し ”サンプルをインポート” 画面にリストアップします。
    リストアップが完了後、「全て選択」 を押し - 「OK」 で確定します。
  4. データバッチ、定量ペインにデータが一覧表示します。
  5. 「バッチを処理」 を実行します。
  6. 「ファイル」 - 「解析ファイルの保存」 を実行します。あとは解析設定を通常の手順で行ってください。

詳細につきましては、
取扱説明書 MassHunter Workstation (G7200A) オペレーションマニュアルまたはヘルプをご参照ください。

(H)検量線の変換

1. 標準添加法で作成した検量線を検量線法に変換したい
<ケミステーションの場合> 検量線の変換が必要です
<MassHunter Workstation の場合> 変換操作は不要です。自動で対応しています。

<ケミステーションの場合>

検量線を変換をすることができます

  • 解析画面 -[検量線] -[検量線法に変換]を選択します。
    確認画面「標準添加法から検量線法に変換しますか?」が表示します。”はい”を選択します。
  • 検量線が変換されました。

※ご注意
変換した検量線は標準添加法に戻せません。
メソッド、検量線を同じ名前で保存する場合はご注意ください。

<MassHunter Workstation の場合>
変換操作は不要です。自動で対応しています。

AICP-MS アプリケーション編

(A)内標準元素

1.どのような元素を内標準に使用できますか?

標準溶液とサンプルに含まない元素を選びます。
質量やイオン化傾向が対象元素と似ているものを選びます。
一般的な例:
Li、Be、Sc、Co、Ga、Ge、Rb、Y、Rh、In、Cs、Ce、Tl、Bi

(B)酸の種類や濃度

1.添加する酸の種類や濃度が異なっても良いですか?

標準溶液とサンプルに添加する酸の種類と濃度は同じにする必要があります。

  • 酸の種類、濃度で感度が変化します。
    酸の種類、濃度を変えると、同じサンプルでも測定カウントが異なります。

2. 導入できる酸(アルカリ)の種類、濃度は?

ネブライザ等、導入系の種類により、導入できる酸(アルカリ)の濃度が異なります。

(1) 硝酸(HNO3) : 最も適した試薬です。40% まで導入できます。
(2) 塩酸(HCl) : 18% まで導入できます。
(3) フッ酸(HF) : 耐HF導入キットをご使用ください。30% まで導入できます。

その他の酸、及びアルカリ等、詳細につきましては、
取扱説明書 「チューニング&アプリケーションハンドブック」、(アプリケーションハンドブック) またはヘルプをご参照ください。

(C)高マトリクスサンプルの導入

1.高マトリクスサンプルを直接導入、無希釈で測定したい。

高マトリクス導入 (HMI) キットで対応できます。
詳細につきましては、弊社営業担当にご相談ください。
弊社ホームページでもご紹介しております。

(D)固体サンプルを直接分析

1.固体サンプルの直接表面を直接分析したい。

レーザーアブレーションで対応できます。
詳細につきましては、弊社営業担当にご相談ください。
弊社ホームページでもご紹介しております。

(E)LC-ICPMS、GC-ICPMS

1.LC、または GC と接続したい。

LC-ICPMS 接続キットGC-ICPMS インターフェース、また As スペシエーションキット等をご用意しております。
詳細につきましては、弊社営業担当にご相談ください。
弊社ホームページでもご紹介しております。

(F)Heat Exchanger Typa A/B

1.冷却水流量を増やしたい。

HeatExchanger の吐出圧を調整し流量を増やすことができます。
※吐出圧を高くし過ぎると、本体、及びその接続部等で水漏れの原因になります。ご注意ください。

(G)オートサンプラーの取り付け

1.別タイプのオートサンプラーに交換したい。I-AS、ASX500 等。

  1. デスクトップ上の [コンフィグレーション] ショートカットキー、または、タスクバー {スタート} - {全てのプログラム}- {ICP-MS MassHunter Workstation} - {コンフィグレーション} を選択します。
  2. コンフィグレーション画面で設定します。オートサンプラーを設定変更します。

詳細につきましては、
取扱説明書 MassHunterWorkstation(G7200A)オペレーションマニュアル<同様にケミステーション(G1834B4)オペレーションマニュアル> またはヘルプをご参照ください。オートサンプラーのマニュアルをご参照ください。

Aトラブルシュート、その他編

(A)不具合発生の状況、状態の確認のために

1.<エラーログ>
エラー発生状況がログに記録されます。
エラーログの FAX をお願いします。

エラーメッセージがログに記録されます。「エラーログ表示」で内容、発生時間を確認することができます。

  1. ICP-MS トップ画面で [装置] - [装置操作] を選択します。
    装置操作画面が表示されます。
  2. 装置操作画面で [診断] - [エラーログ表示] を選択します。
    エラーログが表示します。
    ※新しいメッセージは、ファイル最終行に追加されます。

2.<シーケンスログ>
シーケンス測定中、進行状況がログが記録されます。
エラーが発生した場合、その状況も記録が残ります。
シーケンスログの FAX をお願いします。

シーケンス実行状況がログファイルに記録されます。 シーケンスが中断した場合、その状況も記録されます。

  1. シーケンスログ表示
    • ICP-MS トップ画面 - [シーケンス] - [シーケンスログ表示] を選択します。
    • シーケンスログが表示します。
    • ファイルの最後に中断した原因、理由等が記録されています。
  2. シーケンスログ印刷
    • ICP-MS トップ画面 - [シーケンス] - [シーケンスログ印刷] で印刷できます。
      ※ご注意
      シーケンスログファイルは、シーケンスを実行の度に上書きされます。エラー発生した直後に確認する必要があります。

3.<チューニングレポート>
このレポートでパラメータ、状態確認ができます。
感度が低い、でない、RSD が悪い時など印刷結果を FAX をお願いします。

チューニングレポート印刷

  1. [装置操作] 画面でプラズマを点火します。
  2. チューニング画面を開きます。
    目的のチューニングパラメータを読み込みます。
  3. チューニング液を流します。
  4. チューニング液が到達し、信号が安定した後、
  5. チューニング画面 - [ファイル] - [チューニングレポート] を実行します。
    チューニング画面が自動的に切り替わり、結果を印刷します。

4.<ファイルの圧縮>
圧縮ツールを用意しております。
※トラブル解析等で、データ、メソッド等ファイルを弊社宛てにメール頂く場合、便利です。
<MassHunter Workstation では標準機能です>
<ケミステーションではバージョンによりメニュー、機能がない場合があります>

  1. ICP-MS トップ画面 - [ツール] - [ファイルを圧縮] を選択します。
  2. ファイルの圧縮画面が開きます。
    • 画面右下 「ファイルの種類」 で、目的ファイルの種類を選択
    • “追加” ボタンを押し、ファイル選択画面で目的ファイル(フォルダ)を選択後、“選択” ボタンを押します。
    • 「圧縮されるファイル」 一覧に表示されます。
    • 操作を繰り返し、圧縮したいファイルを全てリストアップします
    • 画面上部に圧縮ファイルの保存先フォルダ、圧縮ファイル名が表示しています。
    • “圧縮” ボタンを押すと、圧縮ファイルが作成保存されます。

(B)プラズマが点火しない

1.プラズマが点火しない。または、一度点火するが分析モード移行前に消える。

 導入系の部品取り付けをご確認ください。

  • 緩み等、部品取り付けの不備の可能性があります。
    特に、導入系を洗浄、取り付けた後、点灯しにくくなった場合は、取り付け不備の可能性が高いです。

 <<インタラクティブトラブルシューティング ツール(プラズマがつかない場合)

(C)プラズマが突然消えた

1.分析モード中突然プラズマが消えた。その後点火しない、または一旦点火するがすぐに消える。

 冷却スプレーチャンバーに廃液がたまっていることがあります。 ご確認ください。

  • 溜まっている廃液を捨ててください。
  • ドレイン用ぺりポンプチューブの排出確認をしてください。

※ トーチが濡れたまま点火すると割れることがあります。 洗浄、乾燥した後、取り付けてください。

 <<インタラクティブトラブルシューティング ツール(プラズマがつかない場合)

(D)冷却スプレーチャンバーに廃液が溜まっている

1.廃液が排出されない?

  • ドレイン用ぺりポンプチューブの取り付け確認。取り付け向き、ぺりポンプの回転方向を確認ください
  • ぺりポンプチューブの抑え、締め付け強さを確認します。抑えが弱い場合、送液できません。
  • ドレイン用ぺりポンプチューブの劣化、潰れ等がある場合、チューブを交換します。

(E)チューニングで感度が低い

1.導入系の確認

(1) 試料が流れているか?接続部分等に漏れがないか?

  • サンプルラインに空気を吸わせ、泡の動きで流れを確認できます。

(2) キャリアガスが流れているか?接続部分に漏れがないか?

ガス流量、圧で確認できます。

  • 装置操作画面 - メータ (キャリア流量、キャリア圧、Ar元圧) を選択します。値を確認します。

<キャリアガスラインに漏れがある場合>

(3) 流量は設定どおりに流れているが、キャリアガス圧(BP)が低く表示します。
接続部分等、洩れがないか確認します。

<ネブライザ、またはキャリアガスラインに詰まりがある場合>

(4) キャリアガス流量が設定値通りに流れない。
キャリアガス圧が異常に高く、Ar元圧とほぼ同じになっていることがあります。

<サンプル注入にぺりポンプをお使いの場合>

(5) 試料用ぺりポンプチューブの確認

  • 送液されていることを確認してください。
  • ぺりポンプチューブの取り付け方向を確認ください。
  • ぺりポンプチューブの劣化、潰れ等で送液が不十分な場合があります。
    押さえの調整、チューブ交換をしてください。

 <<インタラクティブトラブルシューティング ツール(感度が出ない場合)

2.サンプリングコーン、スキマーコーンの詰まり、変形

コーンの穴の形状、穴径を確認してください。

<穴が詰まっている場合>

(1) 濃いサンプル、析出しやすいサンプルを流すとと、析出物で穴がふさがることがあります。

  • 洗浄等メンテナンスをします。
  • 改善しない場合、新品等に交換します。

<コーンの先端部が変形している場合>

(2) サンプリングコーン、スキマーコーンを交換してください

  • 穴の変形は、イオンの流れが妨げ、感度が出にくくなります。
  • 変形が確認されたコーンは、使用できません。新品等に交換してください。

 <<インタラクティブトラブルシューティング ツール(感度が出ない場合)

3.チューニングパラメータの確認

以前正常に動作していたチューニングパラメータを読み込み感度を確認してください。

<感度が復帰した場合>
パラメータが変わっていたと思われます。チューニングパラメータを比較し、再度チューニングしなおしてください。

 <<インタラクティブトラブルシューティング ツール(感度が出ない場合)

4.リアクションモード(H、Heモード)で感度が低い <標準モードでは感度が出ている場合>

 リアクションガスの純度が低下している。リーク等の確認。

  • リアクションガスラインのパージをします。
  • [装置] 画面 - [メンテナンス] - [リアクションガス] を選択します。
    リアクションガスラインメンテナンス画面が表示します。
  • リアクションガスの流量を設定し、”確定”を押します。
    ガスが流れます。
    数10分~数時間パージします。(配管長により異なります)
  • チューニング画面で感度を確認
    感度が上昇していれば、パージを続けます。

 ※ボンベが屋外設置などで配管が長い場合、パージに時間がかかります。

 <<インタラクティブトラブルシューティング ツール(感度が出ない場合)

(F)キャリアガス流量が低下している、設定値より低い

1.キャリアガス流量が設定値まで流れない。(チューニングパラメータの値とメータ表示の値を比較します)

<ネブライザ、またはキャリアガスラインに詰まっている可能性があります>

キャリアガス流量が設定値通りに流れない。分析モードで確認します。

  1. 「チューンング」画面 - [メータ] - [メータパネル表示] を選択します。
  2. メータ表示画面で ”キャリアガス圧力”、”アルゴン元圧”、”キャリアガス”を選択、表示します。
  3. チューニング画面で ”キャリアガス” の設定値とほぼ同じ流量が流れていますか?
    • キャリアガス流量が低い。
    • キャリアガス圧が高く、アルゴン元圧と同程度になっている。

このような場合は、ネブライザ、またはキャリアガスラインのつまりが考えられます。ご確認ください。

<アルゴン供給圧力が低い場合>

  1. Ar ガス供給圧を高くしてください。

(G)信号の RSD が悪い

1.測定結果、データのカウントが不安定、RSDが高い<チューニング-感度画面では、信号が安定している場合>

  1. データ採取の設定 - 「ぺりポンプ」 または 「安定待ち時間」 が短い、不足している可能性があります。
    • データ採取画面 - ぺりポンプ設定で、「置換速度」「置換時間」「安定待ち」設定の確認をします。
  2. マルチチューニング設定の場合
    • 測定パラメータ設定画面で、チューニングパラメータ読み込み時の安定待ち時間が短い、不足している可能性があります。
    • 安定待ち時間設定の確認をします。

(H)検量線が直線性にならない

1.相関係数が悪い。<Aモードのポイントが検量線から外れる場合>

検出器A (アナログ) モードが、検量線からのずれが大きい

  • PA係数調整を実施してください。

詳細につきましては、
取扱説明書 MassHunter Workstation (G7200A) オペレーションマニュアル <同様にケミステーション (G1834B4) オペレーションマニュアル> またはヘルプをご参照ください。

(I)通信できない

1.MassHunter上で、真空操作やプラズマオンがグレーアウトして押せない。

<<詳細はこちらをご覧ください。

2.ICP Top を起動したが、通信ができない。「通信異常」が出た。

ICP-MS トップ、および PC を再起動します。ICP-MS を終了後、PC を再起動します。

復帰しない場合は、PC を停止後、ICP 本体を手動停止します。
・ICP 本体、主電源スイッチを OFF します。10秒ほど待ちます。
・PC を起動します > ICP の電源を ON します > ICP Top を起動します。

LAN ケーブルの不具合、コネクタの接触不良の可能性があります。
・PC の電源を OFF し、LAN ケーブルコネクタを抜き差しします (PC、ICPの両側)
・LAN ケーブルを交換してみます。

それでも改善しない場合は、弊社カストマコンタクトセンターにご連絡ください。

(J)LANケーブルの種類

1.LAN ケーブル <PC-ICP が LAN で接続している場合> ※旧型では GP-IB 接続の機種があります。

  • PC と ICP が直接 LAN ケーブルで接続している場合(標準、推奨)
    クロスケーブルです。
  • スイッチング HUB をご使用の場合(動作保障はありません)
    通常ストレートケーブルになります。

(K)バックグランドが高い。

1.メモリが残っている。バックグランドが下がらない。

<純水、ブランク液を流しても、信号(カウント)が下がる場合>

  1. サンプル等導入液のメモリ、コンタミです。
    • 液のコンタミネーションです。

<純水、ブランク液を流しても、信号(カウント)が下がらない>

  • サンプル導入にペリポンプを使用している場合 (Cool では不可)
    1. ペリポンプの回転数を 0 にすると、信号が下がる。
      ネブライザ等導入系側のどこかにメモリが残っています。
      部品の洗浄、交換をして原因を取り除いてください。
    2. 信号が下がらない場合、サンプリングコーン、スキマーコーン、
      及び引き出し電極のメンテナンスをしてください。

[ 改善しない場合 ]
弊社カストマコンタクトセンターにご連絡ください。

  • 負圧吸引でサンプル導入している場合 (Cool では不可)
    1. キャリアガス流量を 0L/min にすると、メモリが下がる。
      ネブライザ等導入系側のどこかにメモリが残っています。
      部品の洗浄、交換をして原因を取り除いてください。
    2. 信号が下がらない。
      サンプリングコーン、スキマーコーン、及び引き出し電極のメンテナンスをしてください。

[ 改善しない場合 ]
弊社カストマコンタクトセンターにご連絡ください。

2.ニッケルコーン使用時にニッケルのバックグラウンドが高い。

スキマーコーン、サンプリングコーンがしっかりと取り付けられている事を確認して下さい。
取り付けが緩いとコーンが冷却されず、ニッケルのバックグラウンドが出やすくなります。
新品、もしくはアルミナ粉で研磨洗浄したニッケルスキマーコーンは使用前に調整してください。
調整プロセスにより安定した信号が長時間持続するようになり、ニッケルや銅といったバックグランドが減ります。
(注意)実験用手袋をはめ、取り扱いに注意し、スキマーに損傷を与えないようにしてください。

調整手順
次の調整用溶液を用意してください。

  • 1% 硝酸
  • 1% 硝酸中にカルシウム 50 ppm
  1. 新しいスキマーコーンを機器に取り付けるにはインタフェースレンチを使用してください。
  2. プラズマをオンにします。
  3. 50 ppm カルシウム溶液を10 分間吸い込みます。
  4. 1% 硝酸溶液に換え、10 分間吸い込みます。

3.高マス側のバックグラウンドが高い。

Q ポール(四重極マスフィルター)周辺が汚れると、高マス側ほど高い電圧がかかるため放電しやすくなり、電気的ノイズが発生することがあります。
また真空圧力が高くなるほど放電は起こりやすくなるため、コーンの取り付け不良、コーンの消耗により穴が大きくなっていないか確認してください。
またロータリポンプのオイルが汚れている場合、新しく交換することで、真空圧力が下がり改善されることがあります。

4.低マス、高マス関係なくバックグラウンドが高い。

電気的なノイズが発生している可能性があります。一度ICP-MS本体を正しい手順で電源をオフにし、再度起動してください。
(A)装置の停止と起動手順 を参考にしてくだい。

(L)Heat Exchangerの圧力計内部に液体が入っている

1.Heat Exchangerの圧力計に8割ほど液体が入っているが、水などが入り込んだのか?

HeatExchangerの圧力計には、圧力変動による小刻みな指示針の振動を抑えるために、
8割ほどオイルが入っています。

 <<詳細はこちらをご覧ください

(M)真空が立ち上がらない

1.停止モードから真空オン後、スタンバイモードにならない。

  1. 真空オンにした時にロータリーポンプが動くことを確認。
    動作しない場合:フォアラインポンプとICP-MS本体の赤いブレーカーがON(I側)になっていることを確認する。
  2. メーターでIF/BKの圧力値を確認。
  3. 20Pa以下にならないときは、
    • FPのオイル交換。
    • 真空ホースのホースバンド、カップリングの緩みを確認。
    • 逆止弁の洗浄。(洗浄方法はPDFファイルを参考にしてください。)

 <<詳細はこちらをご覧ください

以上を確認しても復帰しない場合は、ロータリーポンプやICP-MSの不具合が考えられます。
弊社カストマコンタクトセンターにご連絡ください。

(参考)真空オンしてIF/BKの値が20Pa以下になると一度値が上がります。再び20Pa以下になるとターボポンプが回転し始めます。
ターボポンプの回転数が100%になるとアナライザ圧力(AN)が表示され、ANが5E-4Pa以下になればスタンバイモードです。