MSD イオン源 - 電子衝突 (EI) および化学イオン化 (CI) イオン源

電子衝突 (EI) イオン源
EIイオン源に推奨される洗浄剤は、研磨剤の酸化アルミニウム粉末です。

フィラメントやレンズインシュレータを溶液に浸さないでください。
インシュレータが汚れた場合は、試薬グレードのメタノールに浸した綿棒で洗浄してください。
それでも汚れがとれない場合は、インシュレータを交換してください。

重要: インシュレータの洗浄には研磨剤や超音波は使用しないでください。

サンプルやイオンビームと接触する表面については、研磨剤で洗浄します。アルミナ粉末の研磨剤と試薬グレードのメタノールに浸した綿棒を使用します。
十分な力を込めて、変色した汚れをすべて除去します。部品を磨く必要はありません。細かい傷があっても、性能に影響はありません。
フィラメントからの電子がイオン源本体に入る場所についても、変色した汚れを研磨剤で洗浄します。

清潔で乾燥した部品を汚染しないように注意してください。新しい清潔な手袋をしてから部品を取り扱ってください。
きれいな部品を汚れた表面の上に置かないでください。必ずほこりの出ない清潔な布の上に置いてください。


化学イオン化 (CI) イオン源
CI イオン源は EI イオン源よりも高い圧力で動作するので、EI イオン源よりも頻繁に洗浄する必要があります。

イオン源の汚れに伴う性能の異常が見られる場合には、必ずイオン源を洗浄してください。分析性能を洗浄時期の指針にしてください。

CI イオン源の洗浄時には、CI リペラー、イオン源本体、引き出しプレートを重点的に洗浄します。
イオン源本体と引き出しプレートにある直径 0.5 mm のホールを必ず洗浄してください。

イオン源の洗浄方法は、EI イオン源とほぼ同様です。以下の点以外は、EI と同じ手順で洗浄してください。 
 
  • CIイオン源の場合、見た目は汚れていなくても、化学イオン化により生じる沈着物を除去するのがきわめて難しいことがあります。
    CI イオン源を徹底的に洗浄してください。
  • 木製の爪楊枝を使って、イオン源本体の電子入口ホールと引き出しプレートのイオン出口ホールをやさしく洗浄してください。
  • ハロゲン化溶液は使わないでください。最終洗浄にはヘキサンを使用してください。


注意: CI イオン源の清潔さは、見た目だけでは正確にはわかりません。変色がほとんど、またはまったく見られなくても、洗浄が必要となる場合もあります。


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