Pub.No. GC-MS-201810HO-001
本報では、現在供給されているマススペクトルライブラリやデータ集において定性が困難な未知の熱分解生成物に関して構造推定を行いました。その手法としては、検出器に四重極型 MS の他に元素選択型検出器である窒素リン検出器 (NPD) と炎光光度検出器 (FPD) を用い、対象ピーク中の窒素、リンおよび硫黄元素の有無を確認しました。また、MS のイオン化法には電子イオン化法 (EI) の他に試薬ガスとしてメタンまたは2%メチルアミン 98% メタン混合ガスを用いた正化学イオン化法 (PCI) を用いてプロトン付加分子などの各種の付加イオンを検出しました。さらに、これらのイオンと NPD、FPD で得た含有元素の情報を併せてMassWorksTM により解析して元素組成を推定し、最終的に元のポリマーの構造を考慮して構造推定を行いました。その結果、一例として選択したキチンとポリサルホンの未知の熱分解生成物について、構造推定が可能でした。
分野 | 材料試験・研究 |
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キーワード | 定性分析、未知熱分解生成物、NPD、FPD、PCI、メチルアミン、MassWorks |
掲載年月 | 2018/10 |
ページ数 | 7ページ (PDFファイルサイズ 1.69MB) |