農薬分析におけるサンプル前処理:色素除去能力の比較

Pub.No. 5994-7457JAJP

Carbon S と従来型グラファイトカーボン前処理製品の色素除去性能比較

農産物の農薬一斉分析法の前処理においてクロロフィルをはじめとする植物由来の色素の除去は分析を安定に行なうために不可欠です。厚生労働省の通知法1) にも Carbon/NH2 カラムの使用が推奨されており、QuEChERS 法2) の分散固相抽出(dSPE)においてもアメリカの公定法 AOAC.2007.01 法(以下 AOAC 法)、EU の公定法 EN 15662 法(以下 EN 法)の両方で、色素のあるサンプルについてはグラファイトカーボン(以下 GCB)のバルクを添加することが推奨されています。

一方で GCB は平面構造をした農薬を吸着し、回収率を低下させることが課題となっています3)。Carbon S は平面構造農薬の回収率を改善した色素除去用の新しい充填剤です。今回はホウレンソウの抽出液を使用して従来型 GCB充填剤と Carbon S の色素除去能力を比較し、Carbon S の色素除去能力が従来型 GCB 充填剤と遜色がないことを確認しました。

分野 食品および飲料検査
キーワード 農薬分析; 前処理; 色素除去; QuEChERS; Carbon S; グラファイトカーボン; GCB; クロロフィル 
掲載年月 2024/05
ページ数 5ページ (PDFファイルサイズ 793kB)

アプリケーションノートを見る
(PDF 794KB)