ホウレン草中の残留農薬分析

Pub.No. 5990-4395JAJP

Agilent BondElut QuEChERS EN キットを使用した LC/MS/MS によるホウレン草中の残留農薬分析

本アプリケーションノートでは、QuEChERS (quick (迅速)、easy (簡単)、cheap (低価格)、effective (効果的)、rugged (高耐久性)、safe (安全)) EN サンプル前処理法を使用した、ホウレン草に残留する代表的な13 種類の農薬の抽出とクリーンアップについて説明します。ホウレン草は、色素を多く含みますので、グラファイトカーボンブラック(GCB) を7.5 mg/mL 含む色素の多い果実と野菜用のEN 分散SPE キットを選択し、ACN抽出液をこのキットに追加します。ホウレン草抽出物に含まれる標的農薬を、ポジティブイオンマルチプルリアクションモニタリング(MRM) モードのエレクトロスプレーイオン化タンデム質量分析と組み合わせた液体クロマトグラフィ(LC-ESI-MS/MS) により定量しました。GCB は、平面構造を持つ農薬を抽出する際に大きなマイナスの効果があると報告されています。しかし、EN 分散SPE キットに含まれるGCB が少量の場合は、平面構造を持つ農薬に対するGCB の影響は無視でき、許容範囲の定量結果が得られる ことが分かりました。このアプリケーションで得られたホウレン草に含まれる農薬に対する5 ng/g の定量限界(LOQ: Limit of quantitation) は、最大残留基準値(MRL: Maximumresidue limits) よりも十分小さい値でした。回収率の実験は、添加レベル、10、50、および200 ng/g で行い、回収率は、60 〜99 % (平均85.4 %) で、RSD は11 % 未満(平均5.5 %) でした。

分野 食品および飲料検査
キーワード QuEChERS、 AOAC、 SPE、BondElut、 食品、 GCB、固相抽出 
掲載年月 2010/01
ページ数 12ページ (PDFファイルサイズ 516kB)

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