Pub.No. 5990-4248JAJP
本アプリケーションノートでは、AOAC に記載のあるサンプル前処理法、QuEChERS (quick (迅速)、easy (簡単)、cheap (低価格)、effective (効果的)、rugged (高耐久性)、safe (安全)) を使用した、ホウレン草に残留する代表的な 13 種類の農薬の抽出とクリーンアップについて説明します。AOAC で採用されたオリジナルのメソッドには、水/アセトニトリル系での初期抽出、塩類付加後の抽出/分離ステップ、分散固相抽出 (分散 SPE) を使用したクリーンアップステップが伴います。分散 SPE に含まれるグラファイトカーボンブラック (GCB) により、平面構造を持つ農薬が著しく失われる問題に対処するために、トルエンを添加した修正メソッドを使用しました。ホウレン草抽出物に含まれる対象農薬を、ポジティブイオンマルチプルリアクションモニタリング (MRM) モードのエレクトロスプレーイオン化タンデム質量分析計と組み合わせた液体クロマトグラフィ (LC-ESI-MS/MS) により定量しました。オリジナルの分散 SPE メソッドと修正した分散 SPE メソッドを組み合わせて、分析対象物すべての回収率と再現性からメソッドを検証しました。本アプリケーションで得られたホウレン草中の農薬に対する 5 ng/g の定量限界 (LOQ: Limit of quantitation) は、最大残留基準値 (MRL: Maximumresidue limits) よりも十分小さい値でした。回収率の実験は添加レベル、10、50、および200 ng/g で行い、回収率は、64 ~ 108 % (平均 91.9 %) で、RSD は 10 % 未満 (平均 3.3 %) でした。
分野 | 食品および飲料検査 |
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キーワード | ホウレン草、 残留農薬、 LC/MS、 QuEChERS、 BondElut |
掲載年月 | 2010/02 |
ページ数 | 14ページ (PDFファイルサイズ 426kB) |