Pub.No. 5990-3578JAJP
Agilent 7890A/7000A GC トリプル四重極質量分析計システム (GC/QQQ) を用いて、一般に分析される農薬 175 種のための GC/MS/MS マルチプルリアクションモニタリング (MRM) メソッドを開発しました。このメソッドと GC シングル四重極質量分析計 (GC/Q) により、多数の果実および野菜抽出液を分析し、結果を比較しました。GC/Q の測定モードとしては、選択イオンモニタリング (SIM) モードとスキャンモードを使用しました。
スキャン結果の評価にあたっては、アジレントのデコンボリューションレポート作成ソフトウェア (DRS) と RTL 農薬および内分泌かく乱物質データベースを使用しました。マルチモード注入口を搭載した GC/Q 機器を使用し、コールドスプリットレスモードで 5 μL を注入しました。これらの結果を、GC/QQQ で同じ抽出液 1 μL を注入した分析結果と比較しました。
GC/QQQ の感度と選択性は、GC/Q のいずれのモードも大きく上回りました。これは主に、共抽出されたマトリックスに由来する干渉が大幅に低減するためです。ただし、MRM モードの GC/QQQ が適用できるのはターゲット化合物分析のみであることから、DRS により 900 種以上の農薬や他の汚染物質をスクリーニングできる GC/Q メソッドが必要であることには変わりありません。
分野 | 食品および飲料検査 |
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キーワード | 農薬、GC トリプル四重極質量分析計システム、GC/QQQ |
掲載年月 | 2009/10 |
ページ数 | 14ページ (PDFファイルサイズ 422kB) |
A) トマト抽出液から濃度 9.3 ppb で検出されたペンタクロロベンゾニトリルの MRM トランジション。
B) 3.33 ~ 6,670 ppb におけるペンタクロロベンゾニトリルの検量線、二次曲線適合 > 0.999。