Pub.No. 5990-3568JAJP
残留農薬濃度の規制に対する関心は、世界的に高まっています。複数の国際機関や各国政府が最大残留基準値 (MRL) を定めていますが、その対象となる農薬の種類は増加の一途をたどり、使用される製品範囲も広がっています。残留農薬モニタリングラボの主要業務は、限られた時間内に多数の微量化合物をスクリーニングできる分析メソッドを開発することです。こうした分析の一般的な手法としては、ガスクロマトグラフィー質量分析 (GC/MS) が用いられています。
日本や欧州連合 (EU) の規制で残留農薬の MRL が引き下げられているため、近年では、複雑なマトリックスに含まれる数百種類の農薬を ppb レベルで分析できることが求められるようになっています。そうしたことから、農薬スクリーニングの感度と効率を高める必要性が生じています。トリプル四重極質量分析計をマルチプルリアクションモニタリング (MRM) モードで使用すれば、マトリックス干渉をきわめて効果的に除去し、シグナル/ノイズ比 (S/N) を大幅に向上させることが可能です。本書では、トリプルガスクロマトグラフィー質量分析 (GC/MS/MS) を用いて、1 ppb という低濃度で漢方薬 TCM) に含まれる農薬をスクリーニングする方法を紹介します。
分野 | バイオ医薬品および医薬品、環境 |
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キーワード | 漢方薬、残留農薬、スクリーニング、GC/MS/MS |
掲載年月 | 2009/08 |
ページ数 | 6ページ (PDFファイルサイズ 335kB) |