Pub.No. 5989-2626EN
APC, K-ras, p53 などの癌抑制遺伝子に起こった変化により大腸腺腫 (adenoma) から大腸癌 (carcinoma) へ至ることが、散発性 (sporadic) の大腸癌 (colorectal carcinoma: CRC) の発生モデルとして広く知られている。一方、遺伝子修復機構が失われることが大腸癌の発生に関わっている場合もある。家族性非ポリポーシス大腸癌疾患 (HNPCC) では、DNA 修復機構が失われることに関連している。DNA ミスマッチ修復遺伝子 (hMLH1・hMSH2) の変化に起因するマイクロサテライト不安定性 (microsatellite instability:MSI) は HNPCC だけでなく spordic な大腸癌にも認められている。hMLH1・hMKH2 蛋白質に対する抗体染色による予後診断以外に、マイクロサテライト不安定性 (MSI) の状態 (MSI-H: 不安定性高頻度、MSI-L: 不安定性低頻度、MSS: 安定性) を診断する方法として、National Cancer Institute (NCI) にて 5 領域 (loci) のマイクロサテライトマーカー (Bat25, Bat26, D2S123, D5S346, D17S250) を使用することを推奨している。本文献ではそれらのマイクロサテライトに関する、バイオアナライザでの分析結果を、蛍光修飾 PCR/PAGE 分析 (LI-COR DNA Analyzer Gene Reader 4200 で検出) と比較して示した。
分野 | ゲノミクス、バイオ医薬品および医薬品 |
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キーワード | 癌、マイクロサテライト(microsatellite)、マルチプレックスPCR、マイクロサテライト不安定性(microsatellite instability)、家族性非ポリポーシス大腸癌疾患(HNPCC) |
掲載年月 | 2005/03 |
ページ数 | 8ページ (PDFファイルサイズ 223kB) |
Comparative analysis of five microsatellite loci with MSI status by PAGE and on-chip electrophoresis.