Pub.No. 5989-1086EN
RNA は高次構造をとり、特に rRNA は 2本鎖形成など安定かつ複雑な 2次構造をとる。そのため分解が起こっても高次構造を保ち、native page 分析では分解していないようにみえる場合がある。そのため、バイオアナライザでは泳動前の試料の熱変性により、分解しているものを解離させ、不適切な構造をとる RNA を適切な構造にさせることを推奨している。
ヒト (Jurkat 細胞) RNA の分析を熱変性有無で比較した結果、熱変性により 28S 近傍の小ピーク (RNA の集合体) が消失した。また、ニジマス (rainbow trout) 肝臓組織 RNA では熱変性によりピークパターンがはっきりした。さらに、同じくヒト RNA で同じ条件にて熱変性を行った結果、非熱変性では不明確であった RNA の分解を検出することができた。
植物 RNA 分析例として、大麦 (Hordeum vulgare, barley) と シロイヌナズナ (Arabidopsis thaliana) に関して、葉緑体 (chloroplast) を多く含む組織 (葉 leaf) とそれ以外の組織 (球根 pod、花 flower、芽 shoot、根 root) で比較した例も示した。その結果、葉緑体由来の rRNA (16S, 23S) のピークが細胞質 (cytoplasmic) 25S、18S の前に出現することが確認された。
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分野 | ゲノミクス |
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キーワード | 植物RNAの分析例、total RNA 分析例 (Jurkat 細胞)、total RNA 分析例 (ニジマス)、total RNA 分析例 (大麦 Hordeum vulgare、 barley)、total RNA 分析例 (シロイヌナズナ Arabidopsis thaliana) |
掲載年月 | 2005/02 |
ページ数 | 8ページ (PDFファイルサイズ 296kB) |